韓国の外交通商省は14日、オーストラリア・キャンベラで韓国とオーストラリアによる領事協議会を開き、「ワーキング・ホリデー」ビザを悪用した売春行為を根絶するための対策を論議すると明かした。複数の韓国メディアが報じた。

 在オーストラリア韓国大使館と在シドニー韓国領事館の報告によると、オーストラリアの売春従事者2万3000人のうち、外国人女性の比率は約25%を占め、うち韓国人女性は16.9%に達する。韓国人売春婦は1000人以上に上ると推測されている。

 オーストラリアは、韓国に一定の就労を認める「ワーキング・ホリデー」ビザを無制限で発給しているため、現在は約3万5000人の韓国人が同国に滞在。韓国人売春婦の多くも「ワーキング・ホリデー」ビザを取得して合法的に入国していた。

 韓国の政府関係者は、「2004年に韓国で特別法が制定され売春の取り締まりが強化されたことから、韓国女性が海外遠征売春を行うようになった」と話した。

 13日には文河泳(ムン・ハヨン)在外同胞領事担当大使が、ビザの悪用を防ぐための対策をオーストラリア側と協議するため、急きょ同国に派遣された。現地で売春に従事していることが判明した女性に対しては、パスポートを無効化するなど厳しい措置をとる計画という。

 韓国では近年、海外で「遠征売春」する若い韓国人女性が問題となっている。韓国メディアは、韓国がワーキング・ホリデービザ制度の協定を結ぶ日本やカナダ、ニュージーランドでも、同様の問題が浮上していると伝えた。(編集担当:新川悠)