台湾年代新聞によると、台湾を訪れた中国人観光客が中国国旗を振り回し、台湾で物議を醸している。6月23日、台湾最南端の龍磐公園を訪れた20人ほどの中国人旅行客のうち、1人がバスから降りた途端にバッグから中国国旗を取り出し、公園でもっとも高い場所で中国国旗を風になびかせ、その後、中国国旗をなびかせながら全員で記念写真を撮影した。

 中国人旅行客の振る舞いは現地の人びとが見ている中で行われた。一部始終を写真に収めた人が現地メディアに苦情として訴えると、台湾メディアは「第二次世界大戦中に硫黄島を占拠した米軍のようだ」と報じ、台湾全土で「中国人観光客の振る舞いは挑発的だ」、「台湾人を尊重していない」などとする批判が殺到。

 また、台湾観光局までが「中国と台湾双方の暗黙の了解を壊すものだ」とのコメントを発表する事態に発展した。

 写真をメディアに提供した男性によれば、写真を撮影したのは男性の友人だというが、「痰(たん)を吐いたり、タバコをポイ捨てしたり、公共物を破壊したりする中国人観光客はもう見慣れた」と語りながらも、中国国旗を振り回す行為は台湾人を尊重しておらず、非礼であると怒りを示した。

 また、台湾観光局の報道官は「台湾人が天安門で青天白日満地紅旗(台湾の旗)を掲げれば、中国人は良い気分ではないだろう」と指摘し、「今回の行為は中台双方の暗黙の了解を破壊する行為であり、旅行業者は制止すべきであった」と発言。

 現地ガイドを担当した旅行業者は、中国人観光客が中国国旗を取り出すのを目撃したガイドは止めるよう説得したと前置きし、中国人旅行客から「記念写真を撮影するためであり、悪意のない行為だ」と強調されたがために制止しなかったと弁明した。(編集担当:畠山栄)



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