サッカーワールドカップが中盤に差し掛かり、北朝鮮は21日、世界ランキング3位のポルトガルに7失点を喫し、予選敗退となった。試合の関連情報が飛び交う中、韓国では北朝鮮代表の置かれた劣悪な環境に注目が集まった。

 前半、完ぺきに近い守備をみせていた北朝鮮代表は後半から守備が崩れ、次々とゴールを許した。試合後、北朝鮮の監督はメディアの取材に対して「選手たちは最善を尽くした。(大敗は)責任は私にある」と発言した。

 戦術上の問題は確かにあった。2点目を許した北朝鮮は攻撃に走り、結果的にポルトガルにさらに攻撃のチャンスを与えた。韓国のネット上でも「北朝鮮は守りのサッカーを貫くべきだった」との声が多数みられた。

 一方、「北朝鮮が完敗したのは、後半からの体力低下が原因である」とし、その体力を低下させたのは環境の要因が大きいと指摘するメディアもある。同メディアは、ほかのチームが条件の良いホテルに宿泊し、自国の栄養食や栄養剤でコンディションを調整している中、北朝鮮代表を取り巻く環境が本大会に出場した32チームのうち、もっとも劣悪であったと指摘した。

 そして、北朝鮮代表は予算の問題で治安の悪いスラム地区に位置したホテルに宿泊していたこと、料理も北朝鮮の料理長ではない、現地のシェフが作っていること、試合後に利用するジムも一般市民用であることなど、さまざまな環境要因が北朝鮮代表に悪影響を及ぼしたとの見方を示した。

 同メディアは、このような最善とはほど遠い環境が北朝鮮選手のコンディションを最高の状態にできなかったとし、「最悪な環境と条件下での彼らの活躍は驚きものである」と結んだ。(編集担当:金志秀)



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