今シーズンからミランを率いるレオナルド監督は、まだ満足のいく成績を残せていない。しかし、チームをいい方向に導くため、ミランで新たなシステムを築いている。レオナルド監督の就任でミランはどう変わったのか。

▽常にボールと
コーチ陣の了解を得た上で、練習では常にボールを使うようになった。レオナルドやブラジル人選手たちにとって、アスレチックトレーニングのみの退屈なメニューはない。

▽早起き
午後練習が大幅に減っている。10時にはピッチで準備を始めることも多い。目をこすって練習場にやってくる選手もいるが、そのうち目は覚めるもの。そして、午後は自由な休息を楽しむことができる。

▽夜間飛行
チャンピオンズリーグの遠征後も、試合を終えてすぐにミラノを目指す。たとえ夜中の移動となっても、ホテルで余分な１日を過ごすことよりも、自分たちのベッドで寝ることを好む選手は多いようだ。

▽ターンオーバー
レオナルドが同じスタメンで連続して試合をしたのは、これまでに１度だけ。シエナ戦とインテル戦だけである。その他の試合では必ずターンオーバーを採用しており、完全なレギュラーはDFアレッサンドロ・ネスタとGKマルコ・ストラーリのみだ。

▽試合分析
スタンドに２人の分析担当を置いた。PCを持ってスタンドに座る２人は、両チームの動きを追っている。矢印を書き続け、試合についての情報を探っているようだ。

▽インタビューはなし
レオナルドはここまで、記者会見でしかコメントを発していない。直接のインタビューは常に断ってきた。本人いわく、「私は試合の前と後に、みんなに対して話をしなければならない」とのこと。例外はない。

▽フォーメーションは秘密
レオナルドは否定したとしても、選手たちが試合に向けたフォーメーションを知るのは、キックオフの２時間前だ。練習では多くのケースを試しているため、いつもフォーメーションは変わる。

▽“友人”との電話
各試合の前に、レオナルドはシルヴィオ・ベルルスコーニ・オーナーと電話をする。これは意見の交換であり、フォーメーションの指示ではない。すでに習慣化されたことだ。

▽ベンチではエレガント
指揮官がベンチで身に着けるものは、決まって白のワイシャツと黒のネクタイ。昨シーズンまでディレクターだった彼は、監督になっても振る舞いの手本となっている。服飾の大学のテストを満点でパスしたレオナルドは、リーグ戦の大学もパスしたいところだ。