歴史的事件の背景に浮かび上がる監視者たち、誰が彼らを監視するのか?
 日本では空気も漢字も読めないKY首相が連日のようにメディアを賑わす中、海を越えたアメリカでは、「Change」「Yes, we can.」をメッセージに掲げ、1月20日に第44代合衆国大統領にバラク・オバマ氏が就任。経済市場では「アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひく」などと言われるが、サブプライムローン問題を発端とした世界金融危機は終わりを見せず、アメリカが世界に与える影響の大きさは計り知れない。

 アメリカ史上初の黒人大統領の誕生に光が当たる一方で、未だに南部では根深い人種差別の問題を抱え、過激派がオバマ暗殺を企てているとの噂が暗い影を落とす。過去の歴史が物語るように政治に疑惑や陰謀はつきもので、それは現在も依然として変わらない。我々の知っている歴史は本当に全てが事実なのだろうか? もし真実と思っているものが、実は何者かの手によって歪められたものだったとしたら…。

 いよいよ3月28日より丸の内ルーブル他で全国公開される、衝撃のリアル・ミステリー超大作「ウォッチメン」。全米では先行して6日より3,611の映画館で上映開始しており、本年度最高となる週末3日間で55,655,000ドルの興行収入を記録した。

 「ウォッチメン」では、ニクソン大統領が権力を欲しいままに政権を握り、ソ連との一触即発の緊張関係に不安感が社会を包んでいた1985年から1940年代へと遡り、半世紀に渡る出来事が描かれる。ジョン・F・ケネディ暗殺事件やベトナム戦争、キューバ危機など、我々の世界で起こった実在の事件を陰で“監視”してきたとされる“ウォッチメン”が登場し、彼らの真実が徐々に明らかになっていくにつれ、待ち構えていたのは世界の未来を脅かす、想像を絶する巨大な陰謀だった。

 「300<スリーハンドレッド>」で驚異の映像を作り上げ、世界中で大ヒットを記録した注目クリエイター、ザック・スナイダー監督が不可能と言われ続けてきたグラフィックノベルの映像化に挑む「ウォッチメン」の世界。最終兵器が世界の勢力の均衡を手に、無慈悲にも世界を核の闇へと突き落とそうとしているニューヨークの裏道の影の中、壁一面にペンキで描かれた質問文“Who watches the watchmen ?(誰がウォッチメンを見張るのか?)”。スナイダーは語る「何が善で、何が悪かを断言できるのは誰でしょうか? そして、誰が善悪を決める人たちを監視するのでしょうか?」。

「ウォッチメン」特集 - livedoor
映画『ウォッチメン』オフィシャル・サイト