【ヲタク解体新書】第三回声優アワード、主演賞は神谷浩史・釘宮理恵!

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今年で三回目を迎える声優アワードの授賞式が3月7日(土)、秋葉原UDXで開催された。「声優版アカデミー賞」ともいわれるこのアワードは、その年度に「最も印象に残る」声優や作品に贈られるもので、一般投票と選考委員会による二次審査によって選ばれる。アニメ・音楽業界や国内外のファンからの期待と注目度も年々高まり、今年からは海外からのインターネット投票にる「海外ファン賞」も新設された。



今年度の主演男優賞は、人と妖怪、妖怪と妖怪の思慕があたたかくも切なく描かれた「夏目友人帳」で、主人公・夏目貴志役での繊細な演技が光った神谷浩史。「俗・さよなら絶望先生」糸色望役での存在感ある演技も記憶に新しく、「『夏目友人帳』原作者の緑川ゆき先生、『絶望先生』原作の久米田康治先生に最大の感謝を贈りたいです。僕がここに立てているのはお二人のおかげです。」と感謝と喜びを伝えた。

主演女優賞は、数多くのアニメでヒロインを演じ実力が認められた釘宮理恵。「とらドラ!」逢坂大河役では、凶暴な美少女という設定の裏にある思春期の少女らしい心の機微を表現し、「ゼロの使い魔 〜三美姫の輪舞〜」のルイズ、「あかね色に染まる坂」の片桐優姫など、いわゆる「ツンデレ」キャラの確立にも貢献。授賞式には桜色に蝶の模様があしらわれた振り袖姿で登場し、「テレビの前のファンの人と心の交流ができていると感じられて幸せです。日々、自分を磨いて頑張っていきたいです」と笑顔を輝かせた。

助演男優賞は、「夏目友人帳」で愛らしいニャンコ先生と、その本来の姿である斑(まだら)の格好良い姿を華麗に演じ分けた井上和彦。「仮面ライダーキバ」のキバットバット三世、「マクロスF」レオン・三島、「伯爵と妖精」レイヴン役などで活躍した杉田智和が受賞した。赤いトロフィーを手にした杉田は「”なんとかキャプター”のステッキのような…燃える血のような…。みんなの血潮が詰まっているので、20kgくらいあるんです」と彼らしい独特のコメントを残し、会場を笑いで包んだ。

助演女優賞は、「マクロスF」で強さと儚さのある美しいヒロインの一人、シェリル・ノーム、「ネオアンジェリーク Abyss」アンジェリーク、「セキレイ」松役を好演した遠藤綾。「図書館戦争」柴崎麻子、「かんなぎ」青葉つぐみ、「鉄のラインバレル」山下サトル役など幅広い演技力を見せた沢城みゆきが受賞した。沢城は、大先輩達のパワーに圧倒され、その感激を感じつつも「憧れの方々と同じトロフィーを頂いたその意味を、もう一度考えなければいけないと思っている所です」と、喜びと興奮を伝えた。

新人男優賞は、「PERSONA -trinity soul」神郷慎、「鋼殻のレギオス」レイフォン役を演じ注目を集めた岡本信彦と、「夜桜四重奏〜ヨザクラカルテット〜」比泉秋名、「黒執事」フィニアン役の梶裕貴。新人女優賞は、「ひだまりスケッチ×365」ゆの、「今日の5の2」平川ナツミ役の阿澄佳奈と、「絶対可憐チルドレン」三宮紫穂、「To LOVEる -とらぶる-」のララ役の戸松遙が受賞。受賞挨拶では「心を届ける声優に」(阿澄)、「10代最後にこのような賞が頂けて誇りに思う」(戸松)「尊敬できる方々に会えて嬉しい。自分もそんな人間になりたい」(岡本)、「関わった方、応援してくれた方の全てに感謝を」(梶)と、新鮮な感動を伝えた4人。いずれもメインキャラクターを演じる実力と、幅広い活躍ができる才能を持っていて、今後のさらなる成長が期待される。

「マクロスF」ランカ・リー役でデビューし、ランカ・リー=中島愛名義の「星間飛行」でオリコン週間チャートで5位を記録した中島愛が、歌唱賞を受賞。初々しく「胸がいっぱいです!」と挨拶するとともに、監督の河森正治、音楽の菅野よう子への感謝を述べた。