クマのプーさんや古くはクマゴローなどアニメで親しまれている熊だが、日本に生存する唯一の猛獣ではなかろうか。
毎年、被害がニュースになる。夏休みも始まりキャンプを楽しむ人々に迫る熊の危機を女子中学生がキックで救った。


熊から襲われて大怪我をしたというニュースや、お年寄りが熊と格闘し”巴投げ”で投げた、などという話も記憶に残る。
2008/7/21asahi.comによると、
北海道知床でのことだ、北見市の女子中学生(12)は家族5人で北海道羅臼町にある羅臼温泉野営場にキャンプに来ていた。
20日の午前4時ごろ、キャンプの朝は早い、彼女はまだ寝ぼけていた。誰かが外からテントを押してくるので、妹のいたずらと思って押し返していた。しかし、いっこうに押すのをやめないので、これでもかとキックをおみまいしたのだ。
外からテントを押すのはおさまった。

これをそばで見ていた母(40)にはテントシートの向こうにヒグマの影が見えていたという。
妹ではなくヒグマだったのだ。

この時、キャンプ場にはテント20数張りに約50人がキャンプしていた。
ヒグマの襲来を目撃していた者の話では、体重70キロ前後の若いヒグマが、鹿の親子を追っていた。
しかし、それはあきらめて、においを嗅ぐようにしてテントに近づいていったという。

熊は若いほど人間を怖がらずに、対処を誤ると危険だという。
町職員は
「ヒグマだと思って大騒ぎしていれば危ないところだった」
と話している。

寝ぼけた女子中学生の日ごろから妹と鍛えあったキック、そしてヒグマの影を見ながら冷静に我が子の応戦を見ていた母。二人の無心な行動がキャンプ場を熊被害の惨劇から救ったのだ。
(編集部:TAKESHI)