21日の「明石家さんちゃんねる」(TBS系)で女芸人とイケメン俳優、6対5の合コンが行われた。今、モテにモテているとメディアを騒がせている女芸人たちだが、この日の一番人気ははるな愛(サンズエンタテインメント)だった。『明日、世界が終わるとしたらこの6人の中で誰と最後の夜を過ごすか』という質問をぶつけられたイケメンたちは次々にはるなを指名し、司会の明石家さんまも『俺も絶対愛ちゃん』と発言。公私ともに絶好調の女芸人に、新たなライバルが現れた。

 はるなの本名は大西賢示。そう、はるなは元男性、いわゆるニューハーフなのだ。現在は肉体的には完全に女性となっている。1,000万円かけた手術のおかげか、一見しただけで元男性と気づく人は一握りだろう。実際、元男性であることを知らなかったほっしゃん(よしもとクリエイティブエージェンシー)が本気で告白したというエピソードがあるほどだ。

 ニューハーフは女性よりもかわいい、という人がいる。男性が望む女性の姿を本能的に理解しているため、その通りふるまえるからだそうだ。また、ニューハーフという負い目があるせいか、かわいくなろうという努力を惜しまないという話もある。なるほど、はるなはかわいい。女の仕草、表情、立ち居ふるまいをきちんと研究しているため、そんじょそこらの女性よりはよほど女性らしいのだ。

 はるなのその観察眼がみごと発揮されているのが、“エアあやや”。あややこと松浦亜弥のものまねなのだが、はるな自身は一切声を出さない。本物の音声を使ってあてぶりし、歌ばかりでなくトーク部分までも完璧に再現しているのだ。ただのコピーではなく、ところどころ行き過ぎた表情や仕草をはさみ、あてぶりを一つの芸として昇華させている。

 最近の芸人は芸人とは名ばかりでまったく芸がない、などとおかんむりの方々が多い。彼らいわく、一発ギャグやあるあるネタは芸ではないのだという。では、本物の芸とはなにか?私には荷が勝ちすぎる問題だが、はるなのエアあややがそれに近いのではないかと思う。ぜひ一度、生で見てみたいものだ。

(編集部 三浦ヨーコ)


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