中国メディアは、バブル崩壊前後に「日本人は見せびらかす対象を、物質的なものから精神的なものに変えたのだ」と指摘している。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・騰訊網は25日、一時期は現在の中国人同様に自らの富を見せびらかせてきた日本人が、現在ではすっかり変わってしまった背景について紹介する文章を掲載した。記事によれば、日本人が「見せびらかし」をしなくなった訳ではなく、見せびらかす対象となるものが変わったのだという。

 文章はまず、現在の日本社会では「自分は金持ちだ」ということを派手にアピールしてしまうと、間違いなく社会から排斥され、孤立させられると紹介。「自分の身の回りにいる日本人の友人、そして、日本社会から、このような雰囲気を感じる」とした。

 そのうえで、日本にもかつて富を見せびらかす派手な時代があったと指摘。「1980年代、日本がバブル景気のピークを迎えていたころ、東京の街には不動産転がしで一夜にして莫大な富を築いた日本人がゴロゴロしていたという。女性はルイヴィトンなどのブランドもののバッグを見せびらかし、男性はナイトクラブで大金を振り撒いていた」と伝えている。

 そして、「バブルが崩壊すると、日本人はようやく夢の中から覚めた。経済の崩壊によって、日本人は自らを反省し、生活を見つめなおし始めたのだ。このような雰囲気のなかで、日本は音楽、テレビ、映画など文化、芸術面での繁栄期を迎えた。さらに、より簡素な生活を追及し始め、『お得感』が重視されるようになった。ファッションも派手さのない普通っぽい服を主体としたニューファッションが流行し始めたのである」と説明した。

 文章は、バブル崩壊前後に日本で生じた変化について「日本人は見せびらかす対象を、物質的なものから精神的なものに変えたのだ」と指摘。「例えば、見かけはとても素朴なのに実は腹筋が6つに割れていて、サーフィンが大好きで、ときどき世界のビーチに波を求めに行く、といったような『意外さ』を伴う自己顕示を好む傾向があるのだ」としている。

 また、「例えば、ある主婦が実は天才的なデコ弁の才能を持っており、みんなが思いがけないところでその才能に気付いて驚きを示す。こういう『輝き』を求めているのだ。だた、自分の『隠れた才覚』が発見され、潮の如き賞賛を得た際に、日本人は調子に乗らないばかりか逆に顔を赤らめ、何か悪いことでもしたかのように恥ずかしがる。この点は、中国人にとっては理解に苦しむのである」と解説した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)