日本を観光で訪れる中国人が年々増加している。中国では日本旅行がブームとなっていると言えるが、日本の何を魅力に感じて訪日しているのだろうか。中国メディアの今日頭条は「ここ数年、中国人の初めての海外旅行先が日本になっているのはなぜなのか」と問う記事を掲載した。

 地理的な近さで言えば、日本以外にも他に選択肢は数多くある。逆に物価が高く、中国国内で反日感情が依然として存在するなかで、日本を旅行先として選ぶ中国人が増えているのはなぜなのだろうか。

 記事はいくつかの理由を挙げているが、「日本は家族で旅行しやすい」という利点があるのだという。日本は各種インフラが整備されているため年配者にも負担にならず、治安が良いため子ども連れでも安心して旅行を楽しむことができ、世代を問わず魅力に感じる要素があると指摘している。

 また、「飛行機で3時間ほどで行ける距離」であることや、「中国と文化的に近い」ことも日本旅行のメリットとして挙げており、中国から日本に渡った文化や建築、美術の要素を楽しむことができるとした。さらに日本では都市や観光地にかかわらず、どこへ行っても良いサービスを期待できるし、清潔であり、食事の面でも日本の食べ物は中国のように残留農薬や衛生面の心配がないという安心感もあるとのことだ。

 さらに記事は、日本は親子旅行に適していると言われるのは「テーマパークなどの子ども向け施設があるだけでなく、子どもに対して親切で、思いやりのある設備が至る所に見られるため」だと主張。授乳室やおむつ交換用の台、子ども用のトイレなどが各所にあることは、子連れの親にはありがたい配慮と言えるだろう。

 他に言語の面でも漢字によってある程度意味が理解できることや、商業施設などでは中国語でのサービスが受けられる場合があることも中国人にとっては心強い点のようだ。中国人にとって初めての海外旅行であっても、気負わずに楽しめるたくさんの要素があることが日本の人気が高い理由らしい。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)