22日、韓国経済新聞は、韓国の若者の間で風船ドラッグ「ハッピーバルーン」が流行する実態と、その危険性について報じた。資料写真。

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2017年5月22日、韓国経済新聞は、韓国の若者の間で風船ドラッグ「ハッピーバルーン」が流行する実態と、その危険性について報じた。

「ハッピーバルーン」は、自分の意思とは関係なく笑いが出てしまうことからつけられた名称で、「幻覚風船」や「麻薬風船」とも呼ばれている。風船に入っている亜酸化窒素を吸引すると10〜20秒で酒に酔ったような感覚になるそうだ。

亜酸化窒素は、生クリーム製造など主に食品用に使われているものだが、幻覚作用を求める若者層に広まりつつある。ソウルの居酒屋やクラブなどで容易に手にでき、合法ドラッグとしてオンライン販売も活発に行われているほか、大学祭シーズンの5月は学内でも「風船」が1個4000ウォン(約400円)ほどで売られている。

亜酸化窒素は、持続性と強度が低い「類似薬物」に属しているが、韓国では関連法がなく、取り締まりも行われていない。しかし誤用・乱用した場合には深刻な副作用を伴うとされている。ソウルアサン病院麻酔痛症医学科のファン・ギュサム教授は、「急激に大量吸引した場合、呼吸困難はもちろん、昏睡(こんすい)状態や死に至ることもある」と警鐘を鳴らす。韓国食品医薬品安全処の毒性情報提供システムにも「亜酸化窒素は麻酔効果と中枢刺激のため、薬物誤用の対象になり得る」と明記されている。

また、アルコールと併用した場合さらに危険が高まるといい、英国では2006〜12年の亜酸化窒素関連死亡者が17人に達している。これを受け、英国政府は昨年5月から許可された用途以外の使用を厳しく制限している。

一方、韓国は国のどの部署で担当すべきかがいまだ曖昧な状態だ。食品医薬品安全処が環境部に「化学物質関連法で規制すべき」と主張しているのに対し、環境部は逆に「食品管理法で制限すべきと」と、責任を押し付け合っているという。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「小学生が持ち歩かないか心配」「麻薬法をもっと厳しくしないと、韓国は麻薬国家になってしまう」と指摘する声や、政府に対して「責任の押し付け合いかよ」「環境部は何やってるんだ。自分たちの所轄じゃなくても上に報告して解決すべき」「今は朴槿恵(パク・クネ)政府じゃない。正確に間違いなく処理してくれ」と対応を求める声が多く上がっている。

一方で、「よーく考えて。年を取ってから苦労するぞ」と若者を諭すようなコメントや、日本と関連して「これもみんな外国人労働者を受け入れたせい。日本のまねをして外国人労働者を受け入るんじゃなくて、自国民にもっと気を遣って」と問題の背景を推測するコメントも寄せられた。(翻訳・編集/松村)