【前園真聖コラム】第126回「2017年J1リーグを予想する」
今週末からはいよいよ今年のJリーグがスタートします。今年から賞金が上がり、各チームともさらに厳しく優勝を狙ってきています。選手の移動も多かったので、戦力も大幅に変わっていて、例年以上に混沌としそうです。
ただ、その中でもきちんと上位をキープしそうなのがスーパーカップで激突した鹿島と浦和でしょう。両チームに共通しているのは「ぶれていない」こと。鹿島は柴崎岳が抜けた穴をブラジル人選手で埋めてきました。浦和はリスクを認識しつつも、一層相手を押し込めるような試合展開を狙っています。完成度はともに高いと言えるでしょう。
ではこの2チームに絡んでくるのはどこか。去年までなら川崎やG大阪の名前を挙げていました。ですが、川崎は大久保嘉人が移籍してしまった影響は大きいと思います。また、鬼木達新監督がどんな采配を振るうかで大きく変わることでしょう。そのため川崎は揺れるのではないでしょうか。
G大阪は、宇佐美貴史が移籍した後の穴をまだ埋められていません。攻撃の軸がアデミウソン以外に必要でしょう。アデミウソンが中盤に降りてきたとき、代わりにトップの位置に出て行ってアデミウソンと絡む選手がほしいのではないでしょうか。トップ下の倉田秋もいい選手ですが、これまでは使われていい味を出していたプレーヤーです。今年は自分が使う側に回らなければなりません。
川崎とG大阪の代わりに挙げておきたいのがFC東京です。大久保、高萩洋次郎、永井謙佑らを獲得し、太田宏介も復帰しました。選手層は厚くなり、あとはシーズン中にどこまでまとまるかですが、ベテランも多いのでそんなに時間はかからないでしょう。面白い存在になると楽しみです。
C大阪も面白い存在であるのは間違いありません。例年ならJ2の一番下の順位で上がってきたチームは、筆頭降格候補です。ですが、柿谷曜一朗がケガから戻り、清武弘嗣も復帰したC大阪なら上位陣進出が現実味を帯びます。鳥栖を鍛え上げた尹晶煥監督なら、過去ずっと不安要素だったC大阪の守備を整えるのもお手の物でしょう。
ダークホースとして、去年のセカンドステージで2位だった神戸を推しておきたいと思います。ネルシーニョ監督は日本サッカーを知り尽くしています。その監督の方針の下、必要な選手を次々に獲得し、戦力は充実しています。C大阪と同じくらい楽しみです。
去年、年間5位だった大宮も不気味な存在です。大宮にとって特別な存在だった家長昭博が移籍してしまったのは、大きな影響を与えそうです。大宮の得意な逆襲速攻の際、タメを作れる選手がいなくなってしまいました。ただし、守備は安定しているので大崩れはしないでしょう。
そして、優勝には絡まないかもしれませんが、磐田には注目しています。去年、ギリギリ残留したという成績には、名波浩監督は納得がいかなかったでしょう。それでも、たくさんの選手を獲得するほど余裕はなかったと思います。中村俊輔と川又堅碁という必要最少限の戦力補強はできました。中位以上には浮上してくれるのではないかと期待しています。
今年はどんなドラマが見られるのでしょうか。想像するだけでもワクワクします。
ただ、その中でもきちんと上位をキープしそうなのがスーパーカップで激突した鹿島と浦和でしょう。両チームに共通しているのは「ぶれていない」こと。鹿島は柴崎岳が抜けた穴をブラジル人選手で埋めてきました。浦和はリスクを認識しつつも、一層相手を押し込めるような試合展開を狙っています。完成度はともに高いと言えるでしょう。
G大阪は、宇佐美貴史が移籍した後の穴をまだ埋められていません。攻撃の軸がアデミウソン以外に必要でしょう。アデミウソンが中盤に降りてきたとき、代わりにトップの位置に出て行ってアデミウソンと絡む選手がほしいのではないでしょうか。トップ下の倉田秋もいい選手ですが、これまでは使われていい味を出していたプレーヤーです。今年は自分が使う側に回らなければなりません。
川崎とG大阪の代わりに挙げておきたいのがFC東京です。大久保、高萩洋次郎、永井謙佑らを獲得し、太田宏介も復帰しました。選手層は厚くなり、あとはシーズン中にどこまでまとまるかですが、ベテランも多いのでそんなに時間はかからないでしょう。面白い存在になると楽しみです。
C大阪も面白い存在であるのは間違いありません。例年ならJ2の一番下の順位で上がってきたチームは、筆頭降格候補です。ですが、柿谷曜一朗がケガから戻り、清武弘嗣も復帰したC大阪なら上位陣進出が現実味を帯びます。鳥栖を鍛え上げた尹晶煥監督なら、過去ずっと不安要素だったC大阪の守備を整えるのもお手の物でしょう。
ダークホースとして、去年のセカンドステージで2位だった神戸を推しておきたいと思います。ネルシーニョ監督は日本サッカーを知り尽くしています。その監督の方針の下、必要な選手を次々に獲得し、戦力は充実しています。C大阪と同じくらい楽しみです。
去年、年間5位だった大宮も不気味な存在です。大宮にとって特別な存在だった家長昭博が移籍してしまったのは、大きな影響を与えそうです。大宮の得意な逆襲速攻の際、タメを作れる選手がいなくなってしまいました。ただし、守備は安定しているので大崩れはしないでしょう。
そして、優勝には絡まないかもしれませんが、磐田には注目しています。去年、ギリギリ残留したという成績には、名波浩監督は納得がいかなかったでしょう。それでも、たくさんの選手を獲得するほど余裕はなかったと思います。中村俊輔と川又堅碁という必要最少限の戦力補強はできました。中位以上には浮上してくれるのではないかと期待しています。
今年はどんなドラマが見られるのでしょうか。想像するだけでもワクワクします。
1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。