「デビューしてからの5年間、人としても女優としても濃かったです。急に大人がたくさんいる世界に入って、怒られたり、ほめられたり、励ましてもらったり、いろんな人に出会ったり、本当に濃い5年でした」

そう、女優デビューしてからの5年間を振り返った大野いと(21)。11月19日公開の映画『雨にゆれる女』では、飯田(青木崇高)という男の前に突然現れる謎の女・理美を熱演している。彼女の芸能界デビューはスカウトから。事務所の先輩である綾瀬はるか主演の映画『おっぱいバレー』の撮影を見学していた中学1年生のときに、現事務所から声を掛けられたそう。

「当時の自分は大人になるのは遠い先のことだと思っていたので、どういう未来になるのか想像もしていなかったです。こういう道を歩むことも想像してなかったです」

間もなくして女優として歩み始めるも、現場でうまく演技ができずに落ち込んだり、悩んだりを繰り返して、演じることの楽しさが少しずつ実感できたという。

「作品の完成を見たときに、みんなから『演技、よかったよ』と言われるとすごくうれしい。そのうれしさがあるから続けられているのかなと思います」

今年は舞台にも初挑戦し、舞台の魅力にも目覚めた。

「上演期間中は楽しいとはなかなか思えなかったですし、新しい挑戦だったので怖いことのほうが大きかったですけど、振り返ると悩んでいた分、とても充実していました」

演じたい役はたくさんあると声を弾ませ話してくれた。今度は、どんな役で楽しませてくれるのだろう。