今週末には韓国最大規模のデモ! 朴大統領「すべての責任取る」スピード辞職間近か

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 11月4日午前10時30分。韓国の朴槿恵大統領が「崔順実ゲート」に関わる一連の疑惑について、「国民の皆様にお伝えしたい言葉」として、約10分間に及ぶ談話を発表した。発言の冒頭で大統領は、このように謝罪の意を伝えた。

「尊敬する国民の皆様。まず、今回の崔順実氏関連事件で言葉に出来ない失望と心配をお掛けした点につきまして、改めて心から謝罪いたします。何よりも私を信じ国政を任せて頂いた国民の皆様に、いやすことの出来ない心の傷を負わせてしまい、私自身とても悲しく思っています。私と共に、献身的に働いてくれた政府公職者の皆様、現場の沢山の方々、そして善意で助けてくれた企業人の皆様に対して大きな失望を与えてしまい誠に恐縮しております」

 大統領の支持率は、韓国のギャラップが4日発表したところによると、大統領として過去最低の5%(前週より12ポイント低下)となり、故・金泳三(キム・ヨンサム)大統領が任期末期に記録した6%を下回った。より深刻なのは、かろうじて二桁の支持率を維持したのは、60代以上と朴大統領の地元だけであって、ソウル市や10代〜20代、30代の支持率は1%〜2%となっている。

◆肝心の疑惑に関しては否定

 10月31日には、ドイツから帰国した崔順実(チェ・スンシル)が、11月2日には前・青瓦台政策調整主席秘書官であった安鐘範氏が、3日には青瓦台の「門番三人衆」の一人であるチョン・ホソン氏が検察当局に逮捕されている。

 朴槿恵包囲網が徐々に狭まっていくなか、怒る国民の鎮静化、国政の正常化をはかるため、朴槿恵大統領は4日、無数のフラッシュの前に立たざるを得なくなり、自身への捜査も容認せざる得なくなった。

 しかし肝心の疑惑に対しては、遠巻きに否定した。以下は大統領の談話より抜粋。

「国家経済と国民の生活の助けになるだろと推し進めた事でありましたが、その過程で特定の個人が利権を掠め取り、少なくない違法行為を犯したことは、あまりにも苦しく惨憺たる心情であります。このすべての事は、すべて私自身の不察の至りであります。私自身の大きな責任を痛感しております」

 大統領自身の罪は「不察」であって、取沙汰されている疑惑に関しては「特定の個人」が勝手にやったことであると言っている。

 本サイトでも紹介した、今回の朴大統領のスキャンダルを最初に報じた、韓国のケーブルテレビJTBCの孫石熙(ソン・ソッキ)は、大統領談話発表の前日、一連の関係者の相次ぐ逮捕、大統領の捜査受け入れのスピードが余りに早く、検察側が十分な証拠を揃えきれないなか、仮に大統領が「すべては国益のためと思ってやったこと」という主張をすれば、大統領自身の罪を問えないのではないかと危惧している。

◆与党からも辞任要求の声か。もはや背水の陣

 大統領談話を聞いた国民はどうか。怒りは収まらない。本日の会見で「下野(=大統領の辞任)」すらあるのではないかと思う人も少なくはなかった。そんな中での「責任回避」は火に油を注ぐ結果となっている。今週末には最大規模のデモが行われる。大統領支持率急落のなか、それでも防波堤となってきた与党からも「下野」の声が聞こえてくるようになれば、大統領の辞職は現実味を増すだろう。

 大統領談話の後半。今は検察の捜査に支障をきたす恐れがあるので、個別の事案に対し、私(大統領)自身の口から詳細な話をするのは控えさせて戴きたく思うと言いながら、朴槿恵大統領は、次のような言葉を語った。

「誰であろうと、今回の捜査を通じて過ちが露見するのであれば、それ相応の責任を取らなくてはいけません。私自身も、すべての責任を取る覚悟が出来ています」

 崔順実の手繰る糸で大統領を演じてきたと言われている彼女が、自身を手繰る糸のない状況で発した言葉から、国民はどれほどの真実性を見出すことが出来るだろうか。

<文/安達 夕>