1969年、日本を飛び出し、ヨーロッパ・中近東を経てインドを放浪。以来、関心の赴くほうへとさまざまな土地を旅し、自身の目に映る世界を写真と文章で表現してきた写真家、作家の藤原新也さん。1972年に発表したデビュー作『インド放浪』は旅のバイブルとして、そして1983年に刊行した『東京漂流』はコマーシャリズムへと傾倒する日本への文明批評として読み継がれているように、対象の本質をあらわにするその写真と言葉の力強さは