裁判を傍聴していると関係者の涙に触れることは決して珍しくない。多くは被告人やその関係者、そして事件の被害者によるものだ。しかし今年7月、20代後半の男性が自殺幇助未遂という珍しい罪名に問われた裁判(大阪地裁)で、法廷で涙を流したのは当事者ではなく、弁護人だった。日々、多くの人間関係によるいざこざや裁判に触れる法曹関係者は、法廷で涙を流すことは滅多にない。弁護人が涙した珍しい裁判の模様をお送りする。(