『鬼谷子』という中国古典を知っている人は少ないかもしれない。日本でよく読まれている中国古典といえば、『論語』『孫子』『老子』『三国志』といったものが挙げられるだろう。しかし、この『鬼谷子』の著者とされる鬼谷子(きこくし)は、中国戦国時代の英雄、蘇秦と張儀の師とされた人物。中国戦国時代に各国の王を弁舌で動かすための言葉の技術と理論が書かれた書なのだ。『鬼谷子』(高橋健太郎/著、草思社/刊)は、孫