池澤夏樹=個人編集《日本文学全集》(河出書房新社)の第1期第6回配本は、第22巻『大江健三郎』。ノーベル文学賞作家だ。エキレビ!では先日、枡野浩一さんが小谷野敦『江藤淳と大江健三郎戦後日本の政治と文学』について語ったばかり(「江藤淳は不勉強、大江健三郎の政治的発言は凡庸。小谷野敦の筆舌はもう、とまらない」)なので、その名前は記憶に新しい。大江さんは若くして小説家としてデビューし、大学生のときに芥川