中国メディア・新華網は13日、レアメタルであるリチウム電池よりも低コストで高性能なマグネシウム蓄電池を日本の研究者が開発したと報じた。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国メディア・新華網は13日、レアメタルであるリチウム電池よりも低コストで高性能なマグネシウム蓄電池を日本の研究者が開発したと報じた。

 記事は、京都大学の研究者が英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」のオンライン版で、リチウムよりも融点が高く安全で、埋蔵量も豊富なマグネシウムの蓄電池開発にかんする報告を発表したことを報じた。

 マグネシウム電池についてはこれまで、適当な正極の材料や、充放電を安定させる電解液が見つからないなど技術的な壁にぶつかっていた。しかし、同大学の研究グループは鉄とケイ素の酸化物を正極とし、有機溶媒のエーテルを使用した電解液によるマグネシウム電池の作成に成功したという。

 記事は、この電池の充電量がリチウム電池の1.3倍、放電時の電圧もリチウム電池より2ボルト高いうえ、安定した充放電が実現されたと紹介。また、材料費がリチウム電池のわずか約10分の1であるとした。

 そして、研究グループが今後さらに充電量の増加、エネルギー損失の減少などに向けて改良を進め、電気自動車や太陽エネルギー、風量発電などの分野で実用化できるよう目指すとしたことを併せて紹介した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)