カメラがくるくる回り落葉がざーっと舞い上がり、そこに歌が! アニメ「アオハライド」1話レビュー
忘れられない時間がある。
この一言からはじまった、テレビアニメ「アオハライド」のPAGE.1、つまり第1話。
原作やアニメではPAGE.1という表記になっていますが、ここでは分かりやすく話数表記でいきます。
原作は咲坂伊緒により別冊マーガレットで連載中、現在売れ売れ中の少女マンガです。
高校1年生の吉岡双葉が中学のときの初恋の男の子馬渕(田中)洸に再会したことで、恋愛がはじまっていく、というお話。シンプルで王道な少女マンガなんです。
1話では双葉の中学時代の回想シーンから入っていきます。
実は原作コミック1巻では物語の前に「unwritten」という序章があり、中学時代の双葉と洸のお話が描かれています。
このエピソードは「アオハライド」をより楽しむためには必要なので、高校1年生になった双葉の回想として入れこんでいくという手法を取っています。
このシーンの描き方がすごくステキ。
マンガの回想シーンはコマの外を黒くしたり、薄めの色で描いたりすることが多いと思います。
この作品では背景がほんわりとした水彩画のようになっていて、少しモヤっと白っぽくなっていて、頭の中にある思い出なんだな、って分かるようになっています。
しかもオープニングがなく、このふんわりとした雰囲気の回想シーンにスタッフのテロップが少しずつ入っていく…。
なんだか映画のはじまりみたいな感じ!
オープニングは2話あたりから入ってくるのでしょうか?
どんな映像になっているのか、楽しみですね。
第1話の見どころや原作との違いをあげてみようと思います。
■双葉のお部屋が描かれている
原作ではなかなか登場せず、ようやく5巻で少しだけ出てくる双葉のお部屋が、アニメでは学校に登校する前に登場します。
双葉の部屋にはぬいぐるいがいくつもあって、女の子らしい。
学校では孤立しないように女子力を下げた態度をふるまう双葉ですが、本当はごく普通の女の子なんだよ、ということがより分かりやすくなった気がします。
■登校シーンで見られる思い出の神社
冒頭の回想シーンで出た、双葉と洸の思い出の場所である神社が登校途中の道にあり、双葉はじっと見つめます。
このシーンをいれたことにより、双葉と洸の思い出の場所をより強調しています。
マンガではページをめくれば戻れるけど、アニメは流れてしまうものなので、何度か出てくることで重要な場所であることをアピールしていく。
これで原作を読んだことがない人にも、神社が重要な場所であることがさらに伝わったと思います。
■双葉が購買のパンを立ち食いする銘柄が違う
ものすごく細かいことですが、気になったことなので。
双葉は女子力を下げるために、購買で大量のパンを買い、大食いを演じています。
パンを買い終えて、教室に戻ろうとするとき、双葉のことを「かわいい」と言った男子が登場。
その言葉に気づいた双葉は焦って、がつがつとパンを食べはじめます。
そのときのパンが原作では「あんぱん」なのですが、アニメでは「どっしりカルビパン」になっています。
微妙な違いではありますが、すれ違った洸に「色気のねーパン」と言われるので、アニメではより色気のないパンに変えたのかも。
あんぱんよりカルビパンのほうが女子力ない感じ、しますよね。
■槙田悠里、村尾修子との絡みはなし
原作では2人とも1話から双葉と絡むシーンがあるのですが、アニメ版ではなし。
おそらく1話では双葉と洸に集中させるという意味では、いろんなキャラが出ないほうが良いのかもしれません。
まずは物語の主軸である2人をじっくりと見せる、ということでしょう。
この後、アニメ版ではどのように悠里、修子、そして小湊亜耶の登場シーンが描かれていくのか、楽しみです。
■神社で再会のシーンに挿入歌!
挿入歌とは、これぞアニメならでは!
マンガは耳で何かを聞くことはできませんから、アニメだけの1話の見どころでしょう。
中学時代に神社で雨宿りした思い出がよみがえり、双葉は馬渕洸が初恋の相手・田中洸であったと確信します。
カメラがくるくるとまわり、落ち葉がざーっと舞い上がり、Chelsyの「I will」が挿入歌として流れている。
双葉があの頃に戻れるんじゃないかと思うけど、洸は否定したことで、お互いが変わってしまったんだということを示す大事なシーンです。
吉村 ドラマのラブストーリーということを意識して作りたくて、挿入歌のお話をしました。トレンディドラマ(笑)っぽく、分かりやすく盛り上げる演出を入れたかったんです。
(吉村愛監督に聞く1より)
まさにドラマのような、映画のような演出で、見ている人の心に残るシーンになったと思います。
原作とまったく同じではないものの、違和感を覚えさせない第1話でした。
双葉と洸の中で、中学時代の思い出、淡い恋が終わった……。
でもこのままじゃ終われないんですよ!
彼らがどのように新しい関係を築いていくのか、最後まで見届けていきましょう。
(小林美姫)
2話へ
この一言からはじまった、テレビアニメ「アオハライド」のPAGE.1、つまり第1話。
原作やアニメではPAGE.1という表記になっていますが、ここでは分かりやすく話数表記でいきます。
原作は咲坂伊緒により別冊マーガレットで連載中、現在売れ売れ中の少女マンガです。
高校1年生の吉岡双葉が中学のときの初恋の男の子馬渕(田中)洸に再会したことで、恋愛がはじまっていく、というお話。シンプルで王道な少女マンガなんです。
実は原作コミック1巻では物語の前に「unwritten」という序章があり、中学時代の双葉と洸のお話が描かれています。
このエピソードは「アオハライド」をより楽しむためには必要なので、高校1年生になった双葉の回想として入れこんでいくという手法を取っています。
このシーンの描き方がすごくステキ。
マンガの回想シーンはコマの外を黒くしたり、薄めの色で描いたりすることが多いと思います。
この作品では背景がほんわりとした水彩画のようになっていて、少しモヤっと白っぽくなっていて、頭の中にある思い出なんだな、って分かるようになっています。
しかもオープニングがなく、このふんわりとした雰囲気の回想シーンにスタッフのテロップが少しずつ入っていく…。
なんだか映画のはじまりみたいな感じ!
オープニングは2話あたりから入ってくるのでしょうか?
どんな映像になっているのか、楽しみですね。
第1話の見どころや原作との違いをあげてみようと思います。
■双葉のお部屋が描かれている
原作ではなかなか登場せず、ようやく5巻で少しだけ出てくる双葉のお部屋が、アニメでは学校に登校する前に登場します。
双葉の部屋にはぬいぐるいがいくつもあって、女の子らしい。
学校では孤立しないように女子力を下げた態度をふるまう双葉ですが、本当はごく普通の女の子なんだよ、ということがより分かりやすくなった気がします。
■登校シーンで見られる思い出の神社
冒頭の回想シーンで出た、双葉と洸の思い出の場所である神社が登校途中の道にあり、双葉はじっと見つめます。
このシーンをいれたことにより、双葉と洸の思い出の場所をより強調しています。
マンガではページをめくれば戻れるけど、アニメは流れてしまうものなので、何度か出てくることで重要な場所であることをアピールしていく。
これで原作を読んだことがない人にも、神社が重要な場所であることがさらに伝わったと思います。
■双葉が購買のパンを立ち食いする銘柄が違う
ものすごく細かいことですが、気になったことなので。
双葉は女子力を下げるために、購買で大量のパンを買い、大食いを演じています。
パンを買い終えて、教室に戻ろうとするとき、双葉のことを「かわいい」と言った男子が登場。
その言葉に気づいた双葉は焦って、がつがつとパンを食べはじめます。
そのときのパンが原作では「あんぱん」なのですが、アニメでは「どっしりカルビパン」になっています。
微妙な違いではありますが、すれ違った洸に「色気のねーパン」と言われるので、アニメではより色気のないパンに変えたのかも。
あんぱんよりカルビパンのほうが女子力ない感じ、しますよね。
■槙田悠里、村尾修子との絡みはなし
原作では2人とも1話から双葉と絡むシーンがあるのですが、アニメ版ではなし。
おそらく1話では双葉と洸に集中させるという意味では、いろんなキャラが出ないほうが良いのかもしれません。
まずは物語の主軸である2人をじっくりと見せる、ということでしょう。
この後、アニメ版ではどのように悠里、修子、そして小湊亜耶の登場シーンが描かれていくのか、楽しみです。
■神社で再会のシーンに挿入歌!
挿入歌とは、これぞアニメならでは!
マンガは耳で何かを聞くことはできませんから、アニメだけの1話の見どころでしょう。
中学時代に神社で雨宿りした思い出がよみがえり、双葉は馬渕洸が初恋の相手・田中洸であったと確信します。
カメラがくるくるとまわり、落ち葉がざーっと舞い上がり、Chelsyの「I will」が挿入歌として流れている。
双葉があの頃に戻れるんじゃないかと思うけど、洸は否定したことで、お互いが変わってしまったんだということを示す大事なシーンです。
吉村 ドラマのラブストーリーということを意識して作りたくて、挿入歌のお話をしました。トレンディドラマ(笑)っぽく、分かりやすく盛り上げる演出を入れたかったんです。
(吉村愛監督に聞く1より)
まさにドラマのような、映画のような演出で、見ている人の心に残るシーンになったと思います。
原作とまったく同じではないものの、違和感を覚えさせない第1話でした。
双葉と洸の中で、中学時代の思い出、淡い恋が終わった……。
でもこのままじゃ終われないんですよ!
彼らがどのように新しい関係を築いていくのか、最後まで見届けていきましょう。
(小林美姫)
2話へ