労務行政研究所の「国内・海外出張旅費に関する実態調査」によると、最近3年間に国内出張費用を削減した会社が3社に1社に上ることが分かった。

　最近3年間に国内出張費用を削減した企業は33.6％だった。削減した内容は「日当の見直し」（43.4％）、「宿泊料の見直し」（35.5％）、「テレビ・インターネット会議の導入・活用」（30.3％）と続いた。

　2000年に行った同様の調査では、「回数券の利用」、「宿泊から日帰り出張に切り替え」、「出張回数（人数）の削減」、「ディスカウントチケットの利用」などが上位だったが、これらの内容はすでに多くの企業で浸透したもようで、2000年の調査では回答が少なかった日当や宿泊料の見直しが今回は上位となった。

　国内出張時の新幹線グリーン車の利用許可状況を聞いたところ、社長に利用を認めている企業は約7割、取締役に認めている企業は約半数となっている。

　調査を行った労務行政研究所は、「本数の増加や走行時間の短縮など運行環境の改善や役員自身のコスト意識の徹底という観点からも、利用の見直しが進んだものと考えられる」と分析している。

　一方、海外出張時の航空機ビジネスクラス以上の利用許可状況を聞いたところ、社長に利用を認めている企業は6割以上（ファーストクラス25.1％、ビジネスクラス41.5％）、取締役に認めている企業は5割超（ファーストクラス4.1％、ビジネスクラス53.2％）となっている。

　調査は、1〜3月に上場企業と大手非上場企業を対象に実施し、226社から回答を得た。

人材確保のために賃金改善へ
ベースアップを予定する上場企業が増加
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