仙台育英が利府を下して2年連続決勝へ

　小刻みに得点を重ねた仙台育英が利府を8対3で下し、2年連続27回目の東北大会出場を決めた。

　仙台育英は2回、一死から5番・渡辺大登が四球で出塁すると、6番・佐々木 友希が犠打で送って二死二塁とした。続く7番・中野利一がライトへタイムリーを放ち、盗塁を決めて二塁に進むと8番・斎 夢海が左翼線へタイムリー二塁打を放った。

　その裏、利府は二死から8番・後藤剛仁がサードのエラーで出塁すると、9番・奈須野聖也がセンターの右横を抜く三塁打を放って1点を返した。

　しかし、すぐさま仙台育英が突き放す。　3回、1番・佐藤翔が二塁打を放ち、犠打で三進。3番・平沢大河が四球で一死一、三塁とすると、4番・阿部 涼平がサードの横を抜けるレフトへのタイムリー。　さらに5番・渡辺もレフト前タイムリーで続き、2点を挙げた。その後、仙台育英は5〜7回まで1点ずつ、着実に得点した。

　一方、利府は仙台育英の先発・佐藤世那の前に走者を出すものの、得点した2回以外、三塁を踏めず。しかし、最後に意地を見せた。9回、仙台育英が佐藤世から梅津晃大に代わり、2点を挙げる。　この回、先頭の5番・上野幹太がショートのエラーで出塁すると、盗塁を決めて無死二塁。6番・小野恵太がライト前ヒットを放ち、一、三塁とすると、こちらも盗塁を決めて、無死二、三塁とチャンスを広げた。　7番・葛巻孝太のファーストゴロの間に三走・上野がホームイン。8番・後藤が四球で一死一、三塁とし、一塁の代走に高橋翔太が入り、代打・猪又悠太の初球で盗塁。猪又はサードゴロだったが、この間に三走・小野がホームを踏んだ。しかし、反撃もここまで。仙台育英の投手陣の前に、失策から得点に結びつけたものの連打が一度もなく、つながりを欠いた。

　利府は3位決定戦で2年ぶりの東北大会出場を目指す。仙台育英は連覇をかけて、決勝を戦うことになった。

(文＝高橋 昌江）