「働けない若者の危機 就活の受難」特集記事が日経新聞で連載された。
10万人程度の若者がフリーター的な生活をしているのは異常。
マスコミでも就活についてはいろいろな視点から取り上げられる。
一方東大の古市憲寿氏著「絶望の国の幸福な若者たち」等の若者論もある。
多様な問題を抱える若者の就職難問題について整理したい。
【若者の雇用危機】?総論

採用関係の仕事に長く携わってきて、企業の中から採用を見て来たが、客観的な立場から、大卒就職問題を整理していきたい。
この問題いろんな視点から問題提起がある、年配の方からは最近の若者はという厳しい指摘、若者からは冷めた労働観、また親からは本人以上に深刻で悩ましい問題として受け止められている。

まずは現状事実関係の整理をしてみる。

【現状の事実関係の整理】
1.大学・学部卒業者が毎年55万人程度、大学進学率は50%超

2.その内約10万人が進学も仕事もしていない者(不明者も含む)

3.大卒求人倍率は平均で1.2倍程度であり、数字上は就職希望者の2割増程度 の求人はある。
 ?大企業への就職希望者が多く、中堅企業1000人以下の企業は学生を採用で きいない不足状態。
 ?「ブラック企業」等雇用条件の劣悪な会社もあり、若者の就業意識を削ぎ、労  働意欲を失わさせる
  新3Kは主に「きつい」「帰れない」「給料が安い」等の厳しい環境が主にサービ ス業を中心に、雇用数が多い産業に多い

4.大企業からは学生の質の低下を指摘する声がある
  環境変化により、バランスのいい人材より個性(人財・能力)を求める傾向にな り、国際競争の中で国際的に活躍できる能力もより要求されるようになってきた

5.経団連は倫理憲章で12月から広報活動開始、4月以降選考と決めている
  従って、学生は実質4か月の就職活動後、選考過程へと入る
  *就職をする前の3年生の12月から活動開始

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