デッドニングで音質改善してみよう! 【D.I.Y特集】
これで愛車のオーディオサウンドが変わる! 音質改善の基本です。
デッドニングという言葉をご存知ですか? スピーカー設置部周辺のボディの空間=空気の抜け道をできる限りシャットアウトして、さらに制振&吸音することで、クルマならではの外的影響を軽減し、オーディオサウンドの根幹であるスピーカーのポテンシャルを高めるというものです。今回、制振シートや吸音シートなど必要な素材をパッケージングしたキットを使って、低予算で高音質オーディオメイクにチャレンジしてみましょう。
所要時間1〜2時間 難易度★★★☆☆
エーモン工業「AODEAデッドニングキット」(吸音シート/アウター用制振シート/インナー用制振シート/防音テープ/前処理剤/配線チューブ/ヘラ/解説用DVD
(用意する工具)
内装剥がし/プラス&マイナスドライバー/ハサミ
<作業1> まずはドア内張りを外しましょう
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今回使用するキットには作業工程の説明DVDも同梱されていますので、作業を始める前に愛車のプレイヤーなどでじっくりチェックしましょう。
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今回のベース車は16系アリストです。ドアノブ裏のパネルを内装剥がしなどを使って浮かし、外します。
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ドアの内張りって、どうやって外すの!? と、いきなりテンパってしまいそうですが、実はドアノブ等の陰にビスが隠されています。
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このビスは、ほかにもドアポケットの上面など人目に付かない場所に巧みに設置されていますので、丁寧に探り当てていきます。
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隠されたビスをすべて抜き終えたら、ドアの内張り全体を持ち上げるようにゆっくりと手前に引いて浮かせます。
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ビスを抜き終えてもドアの内張りは簡単には外れません。ドアロック用のワイヤーが裏側でつながっているのです。
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アリストの場合、力任せにワイヤーを引き抜こうとすると、写真に見える樹脂製パーツが破損することがありますから注意して!
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ドアロックのワイヤーは先端にタイコと呼ばれる金具が付いていますので、ゆっくりとタイコをずらしながら引き抜きます。
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ドアの内張りにはパワーウインドウなどを制御するハーネスもつながっているので、慌てずに注意してこれも取り外します。
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2本のハーネスを引き抜いたら、これで内張りの取り外し作業は終了。ここからデッドニング作業の開始です。
<作業2> ドア内部に制振&吸音対策を施します
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ドアの内張りを取り外すとドアパネルがむき出しになります。目に付くのはスピーカーと防水用のビニールシートです。
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まずは、おもむろにビニールシートを剥がし始めましょう。このシートは流用しないので、破れちゃってもOKです。
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ドアパネルに残ってしまった粘着剤は、シート側に粘着している粘着剤と何度も貼り合わせていればキレイに落とせます。
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次に、作業を簡便に進めるべくフロントスピーカーをバッフルボードから取り外します。プラス/マイナスの配線も忘れずに。
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スピーカーやビニールシート以外にもドアパネルには配線などが固定されている場合がありますので、これらも取り外しましょう。
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車種や留め金の形状によっては内装剥がしを活用する場合もありますので、ここは臨機応変に工具をチョイスしていきましょう。
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作業に不要なものをすべて取り外したら、付属の前処理剤(パーツクリーナー)で油分や水分を拭き取っておきます。
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次にドアパネル内部の外板に貼り付けるアウターパネル用の制振シートを適当なサイズにハサミでカットします。
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アウターパネル用制振シート(黄土色)を貼り付ける直前に、表面に貼られている薄手の保護フィルムを剥がしましょう。
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直前にアウターとインナーパネルの内部構造を見ながら、形状を整えていきます。サイドインパクトビームは必ず避けてください。
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整備用のサービスホールから制振シートをゆっくりと挿入していき、貼り付ける場所で軽く仮留めをしてみましょう。
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仮留め場所がサイドインパクトビームなどに干渉していないことを確認したら、付属のヘラで空気を押し出しながら圧着します。
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続いては、スポンジ状の吸音シートが登場です。先ほど貼った制振シートの上に貼り合わせるので、同形状に切っていきましょう。
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スピーカーの裏側はとくに入念な吸音作業が必要です。このようにインパクトビームを避けながら、隙間無く敷き詰めましょう。
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サービスホール側からもドアそのものの振動を抑え、併せて不要なノイズを吸音するように作業を進めていきます。
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制振、吸音シートの貼り付け作業が完了しましたら、スピーカーを元通り組み付けましょう。その他は、まだそのまま放置しておきます。
<作業3> 制振シートと防音テープでフィニッシュ!
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次に、ドアロック用のワイヤーがドアパネルに触れるのを防ぐため、キットの同梱された棒状の防音テープを巻き付けます。
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そして大口を開けたサービスホールを塞ぐためのインナーパネル用制振シート(シルバー)で、大まかなサイズ合わせをしましょう。
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厚手のアルミホイルのような制振シートをサービスホールのサイズに合わせ、ひとまわり大きめにカットしていきます。
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ハーネスやワイヤーなどがサービスホールを通り抜けている場合は、必要最小限の範囲で切れ込みを作っておきます。
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ついに貼り込み開始です! 裏面のシートを剥がして粘着面を露出させたら、サービスホールの外周に合わせて圧着していきます。
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サービスホールの周囲に制振シートを貼り付けていき、ハーネスやワイヤー部分は切り欠きから通します。
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周囲の固定とワイヤー部の処理が上手くできましたら、付属のヘラを使ってパネルと制振シートの密着率を向上させます。
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ひとつのサービスホールを攻略したら、あとはこっちのもの。同じ要領で大から小までインナーパネルの穴をすべて塞いでしまいましょう。
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電装系の配線を束ねたハーネスを制振シートで固定する場合は、折り曲げる等の負担をハーネスにかけないように注意します。
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最後にインナーパネル最上段に棒状の防音テープを貼り付けておきます。これでドアの内張りが発生させる振動を抑えるのです。
これで完成です! あとは元通りドアの内張りを組み付ければ、今までとは次元の違うクリアなサウンドを楽しめますよ。
取材協力=J-LUG
(増田真一)
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