最新型のレガシィが、米国市場に進出して販売で成功を治めています。ただ上級シフトしたため、カムリやアコードの様に、日本では持て余すサイズになってしまいました。


そんな一抹の寂しさの中、4代目となる新型インプレッサが登場しました。米国志向で大型化?と思いきや、さにあらず。先代と同サイズに抑え、従来のマーケットに応えてくれました。またAピラーの前出しによる室内空間の拡大と質感の大幅アップにより、レガシィユーザーまで囲い込む作戦を取ってきたのです。


ボディは4ドアセダン「G4」と5ドアハッチバック「SPORT」が用意され、エンジンではNA1600ccとレガシィオーナー(NA派)も納得の2000ccを搭載、駆動方式は従来通りFFとスバルお家芸の4WDがラインアップされました。またミッションは新開発のCVTが採用され、ついにスバルもMT絶滅か〜と思いきや、唯一「1600cc+4WD」仕様に5MTがしっかりと設定されています。

走りと乗り心地についてはインプレッションで、次のとおり紹介されています。


新型インプレッサで最もうれしかったのは、重厚に落ち着いて、しかもそこはかとなく潤いのある乗り心地と身のこなしである。それもタイヤ銘柄やタイヤサイズを問わない。
細かい仕様差を問わない味わいは、従来のプラットフォーム設計をもとに、各部をマニアックなまでに鍛え上げたことの恩恵が大きそうだ。いわば熟成の味。



新世代FBエンジンは、スムーズな吹け上がりとトルクフルを両立!


新世代のロングストロークFB型エンジンは、よくも悪くも、これまでの水平対向より薄味だが、柔軟性や燃費のアドバンテージは明白。リミットまで引っかかりのない吹け上がりはさすが水平対向だが、いっぽうで「らしい」鼓動や高回転での炸裂は薄い。といっても、力強い中低速トルクは実用エンジンとして素直に進化したというべきで、とくに1.6ℓを従来の1.5ℓ(+4速AT)と比較すると全域で明らかに力強い。



気になる「テンロク+5MT+4WD」仕様では、スバルらしさバリバリ!よくぞ設定してくれました!


4WDは乗ると非常に面白い。4WD駆動配分とサスチューンが、思わずニヤリとさせられるバランスで仕上がっている。好事家目線では少しばかりリヤ優勢にすぎると思えたFFのシャシーバランスも、4WDで積極的にスロットルを開けていくと、最後の最後で絶妙な姿勢で立ちあがっていくのだ。「踏んで曲がる」というオンロード4WDの理想が、こんな廉価グレードでもしっかりと表現されているのが実に微笑ましい。




更にアイドリングストップや大型なエコモニターを装備して、燃費性能も大きく改善してきました。日本では、値段もリーズナブルで燃費にも優れたジャストサイズな「新型インプレッサ」!スバルオーナーだけでなく、日本のミドル市場を大食いしてしまいそうな仕上がりの良さを感じました。


(拓波幸としひろ)



■関連記事
スバルインプレッサは、4代目にしてデザイン・アイデンティティを確立しました!【新型スバルインプレッサのすべて/デザイン編】
ドコモの渡辺謙のほうがまだマシだと思える スバルの「スタンド使い」について
ターゲットユーザーは自分!スバル開発陣が「マイカー」を、納得いくまで造り込みました!【新型スバルインプレッサのすべて/開発ストーリー編】
7色のボディカラーを持つ新型インプレッサは、広くて上質なミドルクラスに仕上がりました!【新型スバルインプレッサのすべて/使い勝手編】
クリスマスにクルマ好きが貰って嬉しいプレゼントは?