宇佐美選手は試合に干されていた間、一つの軽率なプレーがどれほどのダメージを自分、そして延いてはチームに与えるかを痛感し、恐らくそれはハードな修練を積んでいたのではないかと察する次第ですが、まずは前回の汚名を払拭出来たのではないでしょうか。相手がリーガ2(2部リーグ)のチームであったとはいえ、歴史のあるドイツ杯2回戦というれっきとした公式戦ですし、右サイドからビリッチとの巧みなワンツーで抜け出し、冷静にコースに流し込んだ得点は見事でした。平日の試合にもかかわらず、満員となったスタンドからは大きな祝福の拍手がしばし鳴り止まず、チームメイトから手洗い祝福を受けていたことが、何よりの証拠です。

韓国の朴智星選手がマンチェスター・ユナイテッドという超ビッグクラブで、準レギュラーとして試合に出続けていることの凄さはアジアのフットボール・ファンであれば誰もが認めるところですが、当面は彼の実績に追い付き追い越せの姿勢でどんどんと逞しくなって行って欲しいと願っています。バイエルンというクラブでプレーすることは特別なことですが、一方で泣かず飛ばずの成績で消えていった所属選手が大勢いることも事実です。まだ、19歳と若いですし、しっかりと地に足を着けて、謙虚な気持ちと向上心を持ち続ければ、朴選手を筆頭とした偉大なアジアの先人達を超えることは可能だと信じます。それは、アーセナルというビッグクラブに移籍した宮市選手にも言えることですが、この二人に代表される日本の若い力は、早ければ2014年、遅くとも2018年には日本が世界の檜舞台で世界をアッと驚かす活躍をせねばならない使命の一翼を担っていると確信する次第です