予備日

○日本3−7アメリカ

ある意味、トップレベルの選手が出場しないこのワールドカップという大会は野球の強豪国にとっては我が国の選手層がどんだけ厚いのか、というのを他国にアピールする大会になってたりしてます。

そういう意味では日本はむちゃくちゃ厚い。
日本しか見てないとあんまりそういう自覚しにくいんですけどね。
トップレベルの選手だとこの両国に通用しているという自信が出てきた韓国にとって、今のコンプレックスの対象はこういった側面だったりするわけです。

2006年のドーハアジア大会で、オールプロの韓国はオールアマの日本に敗れたのはご存知だと思いますが、我々が想像してた以上に向こうの方々はショッキングだったようです。

韓国の感覚で言うアマチュア野球で日本のアマチュア野球を捉えようとすると、そこには凄いギャップがあったんだと思います。
韓国は社会人野球は本格的なリーグは今はないですしね。
トップレベル同士の対決だと互角な日韓ですがたぶんこの逆(韓国のオールアマがオールプロの日本を倒す)は絶対起こらない。少なくとも、アマ日本がプロ韓国を倒す確率よりははるかに低い。
実は韓国はプロの日本代表と対戦するより、アマチュアの日本代表と対戦したほうが、日韓の差というのを感じることができたんじゃないでしょうか?
三冠王投手(リュヒョンジン)がボッコボコに打たれた挙句、最後には大学生(長野久義)に韓国最高峰の抑え投手(オスンファン)がサヨナラホームランを打たれた光景はあんまり深く踏み込んだ想像をしなくても、ショッキングなものだったということはだいたい察しはつきます。

一方のアメリカ代表はマイナー主体で大きな国際大会に出たのは4回。
シドニー、北京の両五輪と前回と前々回のワールドカップ。
で、実績は優勝3回三位1回。
むしろこの国は、MLBの選手が出場できないという縛りがあったときの方が選手層の厚さを考えると強かったりする。
普通にオールプロの日本やベストメンバーのキューバを倒すから恐ろしい。

このゲームのスコアは、「オールプロでも倒せなかったアメリカ」と戦ったことを考えれば、結構な善戦だと考えられるんですけど、そもそもNPBのスター選手集めてマイナー主体のアメリカを倒せなかったことがおかしいでしょ、ともとれる。結局どう捉えていいか分かりません。

韓国代表が北京オリンピックで金メダルを獲得したあと、向こうの解説者が日米と韓国との違いについて「日本は韓国代表レベルのチームをあと2チームは作れる、アメリカはもっと作れる。でも国際大会は選手の層の厚さを競うものじゃない。勝ったのは我々」と言ってました。

つまりは、国際大会は結果が全て。
選手層がどれだけあるとか、どういうメンバー構成なのかは関係ない。
そういうのは負けたときの慰めにしかならない気がします。
そこにあるのは「日本代表」が「アメリカ代表」に負けたという結果しかありません。そう考えると、結構悔しくなってきました。

5日目

○オランダ5−0プエルトリコ

オラニエワールド全快。
アメリカ修行でツーシームに磨きがかかってきたストイフベルゲン弟を堅守の内野陣が支える。
5点差というスコアながら、0失策0失点できっちり終わらせるあたりがオランダの強さを感じます。
点差がついても守備陣の集中力がきれないくらい、テンポよくゴロを打たせられるのがオランダの真骨頂。
こういったスタイルはやっぱり国際大会を踏んでる場数の差もあるような気がします。他のラテン系の選手が中心のチームと比べるとそう感させられますね。
もっとも、この日の投手リレーは両方ともオランダ本土のピッチャーによるものでしたが。