アメリカの家電量販店TV売り場


震災の影響か、2011年春頃から32型以下の薄型テレビの価格が急激に下がっています。
これはエコポイントが2011年3月に終了し、それに合わせて地デジ対応テレビ、特に2台目などを購入しようとしていた方に向けた製品が、震災の影響で売れなくなったからなど様々な原因があるようです。
原因はともかく、2011年6月現在、テレビがお買い得なのは事実です。
しかし、この急激な値下がりをみると、今が本当に買いなのか、もっと下がるのではないかと思う方も多いと思います。

そこで、今後の値下がり余地はどの程度あるのか、海外の販売価格から検証してみましょう。


■日本のテレビは高い
長期的に見ればテレビの価格はさらに下がる可能性もありますが、特に32型で3万円程度になっている製品では、これ以上の値下がりはほとんど期待できません。

元々、日本のテレビは世界シェアトップのサムスンが参入していない(撤退した)など、競争が少ない市場でした。また、B-CASやBS・CSチューナーが付いているなど、いくつかの原因により海外に比べれば高付加価値で価格も高いという状況でした。
メーカーとしては高付加価値の製品が売れていた日本で高価格を維持したいのでしょうが、一度下がるとそれ以上は上げにくくなります。
特に、32型以下ではやっと世界的な標準価格に近づいただけ、それ以上のサイズではまだ下がる余地があると言えます。

■海外での販売価格
ここで、海外で販売されているテレビの価格をみてみましょう。
もちろん、日本で販売されている製品と海外で販売されている製品は、機能や性能が異なるため単純比較はできません。
大きさ別に海外での低価格帯のテレビ販売価格をざっとみると

32型 3万円前後
40型前後 5万円前後
55型前後 10万円前後

というようになっています。これらの価格は、現地の量販店で確認できますが、Amazon.comなどネット上でも実際に確認できます。

■32型は買い、それ以上はまだ下がる
これを日本の価格と比較すると、32型もしくはそれ以下のテレビは世界と同程度で、これ以上急激に下がる事はなさそうです。
40型前後はもう少し下がる余地があり、55型前後はさらに下がる可能性があると考えられます。

ということで、そこそこの性能で安いテレビを探している方にとって、32型以下は現時点で十分安く今は買い。
それ以上のサイズは世界的に見るとまだ高いので、40型以上はもう少し価格推移を見定めて、55型などの大型テレビは大幅に下がるまで待つのがいいでしょう。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。

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