DMC-FT3
各メーカーから防水タイプのコンパクトデジタルカメラが発売されていて、防水コンデジのラインナップもにぎやかになってきました。機種の数が増えてくるのは嬉しいことなのですが、選ぶときにはどれにしていいのか悩むタネにもなります。

今回はその数ある防水コンデジの中から、LUMIXのDMC-FT3を紹介します。

FT3は、品番に3という数字があるように、FT2という前機種を引き継いだ機種です。FT3は防水コンデジの中でも、オリンパスの防水コンデジTG-810との比較対象になる上位機種です。




FT3を手に取ってみると、幅103.5 mm× 高さ64 mm × 奥行き26.5 mm、重さ約197 gのボディは小さめのコンデジに慣れた方には大き目に感じるかもしれません。

防水コンデジは海中や川の流れのある場所で使うことも想定するとある程度の大きさと重さがあるほうが安定します。その意味からこのボディサイズはアウトドア仕様とすれば妥当といったところ。

カメラを手に持った時のホールディング感は、ボディには特に滑り止めになるようなものを施していなく、アルミのつるつるした感触のみ。このままでは指から滑りやすいかもしれません。それを防ぐために、純正のシリコンカパーが別売りになっています。

ボディ表面の傷を防ぐこともできるので、シリコンカバーをかぶせて使うとよりホールディングも安定する感じになります。

オリンパスのTG-810と比較して、ボディの作りで大きく違うところがレンズ面のカバーの有無。TG-810は、スイッチを入れるとレンズカバーが開く仕組み。FT3には、カバーがなくそのままむき出しの状態になっています。

この違いはそれぞれメリットデメリットが生じます。FT3はレンズ面がそのままさらしている状態なので、汚れがつきやすくなります。定期的に拭きとらないと脂分などが付着して、汚れたまま撮影すると曇ったような状態で撮れることがあります。

TG-810はレンズカバーがあり、使用しない時はレンズ面を保護してはくれるのですが、構造上レンズが中にひっこむ形になります。水中で撮影するときにこのボディとレンズとの隙間に空気泡が入りやすくなるのがデメリット。FT3は、それに比べれば泡がつくことはあまりありません。

実際の水中での撮影は、水中の状況によって写り具合は変わりますが、FT3は全体的にメリハリ感のある写りに仕上がるように感じます。

晴天時に浅瀬の川で撮影したのが下の作例です。モードはインテリジェンスモードにて撮影。




水の透明度が高ければ数メートル先までクリアに写ります。

レンズの明るさはワイド側でF3.3、望遠側でF5.9。ワイド側でのボケ味も悪くはない仕上がりです。




FT3のもうひとつのウリとしてGPS機能が搭載されています。位置情報や高度計、気圧計としても計測できます。実際にGPS機能を使って撮影していると、位置情報の更新ができる場所できないところがあり、移動した場所のすべての位置を記録して撮れるわけではないことがわかります。

自動更新設定にしておいても、建物の中や衛星から受信できない状況にいる場合は位置情報が更新されません。GPS機能、特に位置情報の記録に関しては、思っていたよりも使えないというのが正直な感想。あくまで補助的に使うのがいいかもしれません。

いろんなメリットやデメリットはあるものの、FT3は手軽に使える防水コンデジとして十分使いこなせる機種と言えます。

・DMC-FT3の価格比較




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