前回は戦略的なモデル投入を紹介しましたが、ここでは商品力や戦略に触れたいと思います。


まずデザインで昔からアウディは洗練されたイメージがありますが、近年いち早くLEDを随所にあしらうなどプラスアルファが感じられます。洗練だけでなく力強さも加わっていますね。バブル期に女子大生だった現マダムも唸らせる、プレミアム感があります。


そして環境性能。近年主流の小排気量ターボの先鞭を付けただけでなく、効率的でスムーズかつダイレクトなフィールのツインクラッチのトランスミッションなど、「技術による前進」を掲げるアウディらしい、先進の性能が解りやすい形で搭載されていると思います。


ニューモデルの定期的な登場も効果が大きいと思いますが、優れた商品力。何よりもこれが一番大きいのかもしれません。


そういえば「道を開くのはいつもアウディ」というコピーもありましたね。


そして日本でも世界でも好調のアウディの秘密について、実際に日本法人の広報部に聞いてみました。


「お陰様で4年連続の販売台数アップですが、自動車雑誌などのメディアで高い評価をいただいていることが大きいと思います。アウディは商品の魅力で勝負してきましが、環境性能や動力性能、デザインなど多方面で高い評価をいただいています。以前から1滴のガソリンでより大きな力を追求してきました。そしてアルミなど軽量化も長い歴史があります。ル・マン24時間耐久レースでも証明されていますが、より少ない燃料でより軽いボディを長年追求した結果、現在の評価があると思います。様々なイベント等の協賛も認知度向上に繋がっていますし、プレミアムブランドに相応しい数々の効果が現れてきたのだと思います」と語ってくれました。


販売店については「アウディではメトロポリタン・ストラテジーという戦略で、より人口の多い都市部に出店しています。近年では豊洲や大阪中央などがそうですが、より多くの方に親しんでいただけるように効率的な展開を行なっています。今後は現在の102店から108店を計画していますが、着実に便利に感じていただけるようにしていきます。そしてカスタマー・ディライトを重視しています。一般的にはカスタマー・サティスファクションだと思いますが、当社ではディライト(期待を上回る驚き、歓び)という言葉を使っています。満足していただくのはもちろん、歓んでいただく。これを大事にしています」とのこと。


最後にニューモデルについては「新型のA7スポーツバックは夏に、新型A6は年末に発表します。Q3についてはナイショです」と教えてくれました。


ここ数年躍進に躍進を続けるアウディ。スマッシュヒットではなくプロダクトやマーケティングなど、総合力が成長の秘密のようですね。


4月25日に発表されたニューモデルであるA4 2.0TFSI。従来のエントリーモデルとして設定されていた1.8TFSIに変わって登場。最高出力は160psから180psへ、最大トルクは25.5kgmから32.6kgmへとアップして走行性能を向上。さらに「平成22年度燃費基準+20%」を達成、「平成17年排出ガス基準75%低減(4つ星)」認定を取得し、自動車取得税と自動車重量税が50%減税されるエコカー減税対象車となった。価格はセダンが440.0万円。アヴァントが458.0万円。


(佐藤みきお)




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アウディのなかでも実はすごくスゴくアウディらしさが詰まっているのがアウディA1といえるんです。