あなたは家電量販店・PCコーナーの店員だったとする。「デスクトップからノートに買い換えたいんですけどぉ」という客が現れたら、その言葉の裏にどのような背景を読み取るだろうか。



 来店客を一瞥して、「どんなスペックのものをお探しですか?」と聞く。「モニター16インチ以上でブルーレイディスクと地デジ・BSチューナー内蔵がいいんですけど・・・」などと答えたら、「(しめしめ、イメージが具体的になっているじゃないか)では、オススメはコレですね!」とNECのLaVie Lシリーズなんかを提示する。
 しかし、そのニーズを掘り下げてみると、思いもよらぬ競合が浮かび上がってくることがある。実は「部屋が狭いため、スペースを有効に使いたい。だから、ブラウン管のテレビを地デジ対応に換えるついでに、古いデスクトップのPCをノートにして、DVDプレイヤーだけでなくブルーレイも見られるようにしたい」ということかもしれない。だとすれば、当面必要な「安価な液晶テレビ」を買って、部屋のスペースの有効利用は「整理家具」で済ませてしまうかもしれない。つまり、思わぬ競合に負けるのだ。

 思わぬ競合に圧されている業界がある。カバンの業界だ。

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