バナナ自動販売機に学ぶ「AIDMA補完計画」/金森 努
この夏話題になった「バナナ自動販売機」をご存じだろうか。6月から渋谷に、8月には銀座にお目見えした「生のバナナを売っている自動販売機」だ。銀座は終了したものの、渋谷の自販機は今後も設置継続の予定であるという。一体、何が狙いなのだろうか?
バナナといえば、2008年にTBS系のテレビ番組でオペラ歌手の森久美子が挑戦した「朝食に水とバナナだけを摂る」という「バナナダイエット」を覚えているだろうか。話題が話題を呼び、全国のスーパーの店頭からバナナが軒並み売り切れになる騒動が起こったが、熱しやすく冷めやすいのが日本の消費者。昨今ではどこのスーパーにもバナナはきちんと並んでいる。
バナナ自動販売機は「バナナブームよ、もう一度」という狙いではないようだ。ブームに頼らずとも、国内の果実消費量が減少傾向にあるのに対し、バナナの消費量は増加傾向にある。輸入果実の中でも数量、金額とも最多であり2005年時点で輸入果実(輸入統計品目表第8 類)では、数量では48.5%、価額では25.3%を占めているという。(神戸税関資料より)。
「バナナ自動販売機」を展開した株式会社ドールによれば、<忙しくてなかなかスーパーマーケットにも行けず、健康や美容のためにフルーツを取りたくても取れない一人暮らしの学生やビジネスパーソンをはじめとした、あらゆるお客様の声にお応えする日本初のサービスです>と狙いを語っている。(7月22日同社ニュースリリース)
バナナダイエット騒動の後からか、一部のコンビニエンスストアやスターバックスでも1本売りのバナナを目にするようになった。バナナの販路は増えている。しかも、ターゲットとする「一人暮らしの学生やビジネスパーソン」が立ち寄りそうなところに。しかし、そこで目にするものの、筆者は購入している人の姿をあまり見たことがない。「そこにあっても、手に取らない」ということが問題なのだろう。
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バナナといえば、2008年にTBS系のテレビ番組でオペラ歌手の森久美子が挑戦した「朝食に水とバナナだけを摂る」という「バナナダイエット」を覚えているだろうか。話題が話題を呼び、全国のスーパーの店頭からバナナが軒並み売り切れになる騒動が起こったが、熱しやすく冷めやすいのが日本の消費者。昨今ではどこのスーパーにもバナナはきちんと並んでいる。
「バナナ自動販売機」を展開した株式会社ドールによれば、<忙しくてなかなかスーパーマーケットにも行けず、健康や美容のためにフルーツを取りたくても取れない一人暮らしの学生やビジネスパーソンをはじめとした、あらゆるお客様の声にお応えする日本初のサービスです>と狙いを語っている。(7月22日同社ニュースリリース)
バナナダイエット騒動の後からか、一部のコンビニエンスストアやスターバックスでも1本売りのバナナを目にするようになった。バナナの販路は増えている。しかも、ターゲットとする「一人暮らしの学生やビジネスパーソン」が立ち寄りそうなところに。しかし、そこで目にするものの、筆者は購入している人の姿をあまり見たことがない。「そこにあっても、手に取らない」ということが問題なのだろう。
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