/投機は転売を目的としている。自分で使う基幹能力無しに周辺技能ばかり身につけても、自分自身が道具としてしか扱われない。だれもが同じ技能を習得すれば、それは数年後には暴落する。自分でやりたい仕事のために新たな能力を創り出してこそ、投資だ。/

 以前、六本木のテレビ局で仕事をしていた。同じ高層ビルには外資系企業がいっぱい。エレベーターの中でも、英語が飛び交っている。若いOLたちも、米国人社員たちとスマートに会話。どぅユーらいくツクネ? オー、ちきんみーとぼーる。あいラヴいっと。しかし、こんな調子では、まともに英語の能力を仕事に活かしているとは言えまい。

 投資(インヴェストメント)と投機(スペキュレイション)は異なる。投資は、フロー(流動資産)をストック(固定資産)に換え、それによって、その減価償却(ストックの経年劣化による価値減少)以上のフロー・アウトプットを得る。一方、投機は、市場の不安定さを利用し、少ないフロー・インプットで、より大きなフロー・アウトプットを得る。たとえば、いままで歩いてやっていた配達仕事で、バイクを買って使うことによってより大きな利益を生み出すのは、投資。一方、宝くじを買って当てるのは、投機。


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