団塊世代マーケットは今のところ不発に終わったといわれている。数年前、90兆円の資産を持ち、大量の定年退職する人たちに対して各企業は色めき立ち、シニア市場の拡大を狙った。しかし、結果はまったくの不発だったと言ってもいいような状態だ。結局、団塊世代市場は幻だったのか。

団塊世代マーケットは本当に終わってしまったのだろうか。数年前、あれほど騒がれたにもかかわらず、最近は「夢のシニア市場」的論調は姿を消し、話題に上ることも少なくなった。2007年問題を機に、大量の定年退職する人たちに対して各企業は色めき立ち、シニア市場の拡大を狙った。しかし、結果はまったくの不発だったと言ってもいいような状態だ。

10月12日の日経オンライン小屋 知幸氏の記事にもあるように、団塊世代がリタイアすることによってシニア市場が花開くと言われていた予想は見事にはずれた。
それ以外でも、各方面でこのシニア市場の低迷は語られ、もはや「アクティブシニア」などというセグメントもなかったかのようだ。

シニアバブルを予言(?)した人たちは、金融、旅行、高額な趣味(ボートや車、カメラ、自転車…)、ゴルフ会員権、高級ブランド、グルメ、健康関連、などお決まりのライフスタイル分析をもとに、シニア市場がこれからの市場の中心になる、といった論調を張った。もちろん各業界も手ぐすねを引いて待っていた。

しかし・・・。商品開発の問題だろうか。そもそもの市場がなかったのだろうか。あるいは、彼らに余裕がなかったのだろうか。近隣への小旅行の増加以外、ほとんど何も起こらなかった。

ペルソナ的なライフスタイル論から見れば、子どもも独立し、余りある退職金をもとに、奥様との旅行や仲間との交流、定期的な社会貢献活動やリゾートマンション暮らし、月に1〜2度の仕事の相談といった、華麗なリタイア生活を想像する人もいるかもしれないが、実態とはかけ離れていたのだろう。


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