マンチェスター・ユナイテッドの最高経営責任者を務めるデイビッド・ジル氏は、指揮官のアレックス・ファーガソンがFW陣の補強を求めていることを明らかにした。

 2006-07シーズンのプレミアリーグで、念願の覇権奪還を達成したマンUだが、来シーズンに向けた戦力補強には余念がない。即戦力としてイングランド代表MFオーウェン・ハーグリーブス(元バイエルン)を獲得しただけでなく、20歳のナニ(元スポルティング)と19歳のアンデルソン(元ポルト)という若き才能2人を引き抜き、戦力の底上げを図っている。

 そして、次なる補強ポイントとなるのがFW陣。戦力的に見て「必須ではない」とジル氏が語るFW陣の補強だが、すでにトッテナムのディミタール・ベルバトフや、バルセロナのサミュエル・エトーなどが候補に挙がるなど、大物選手の獲得が噂されている。そしてジル氏も、更なる新戦力の獲得は、ファーガソン監督の意向次第だと語っている。

「来シーズンに向け、さらに補強を行なう可能性はまだある。ストライカーの獲得がポイントになるだろう。喉から手が出るほどFWの新戦力を求めているわけではない。しかし、チームの戦力アップに繋がるとアレックスが判断した選手がいれば、獲得に動く準備はある」

 一方、今オフの積極的な戦力補強の結果、チームを去る選手が現われる事実についても、ジル氏は否定していない。

「チームは大きく変わろうとしている。我々はすでに多くの選手を抱えており、たくさんではないが、数人の選手がクラブを去ることになるだろう。現在レンタル移籍中の選手が復帰するケースがあることも忘れてはならない。いずれにしても、チームの成長のためには、ポジション争いは欠かせない。プレミアリーグのタイトルを獲得したからといって、満足していてはダメだ。アレックスはつねに成長を求める監督なんだ」

 過去に例がないほど、早期の戦力補強に動くマンU。チームの新陳代謝を積極的に進めるチャンピオンチームの姿は、新たな“マンU黄金期”の到来を予感させる。