プレミアリーグのマンチェスター・シティは、新監督の候補をスペインのセビージャで指揮を執るファンデ・ラモス監督に絞り込んだようだ。

 2006-07シーズンを14位で終えたマンCは、成績不振を理由にスチュアート・ピアス監督を解任。その後、次期監督候補には元チェルシー監督で、昨シーズンはパルマで指揮を執ったクラウディオ・ラニエリ監督にターゲットを絞っていた。

 ラニエリの招聘は、現在マンCの買収交渉を進めるタイ前首相のタクシン氏による強い希望とも言われていた。しかし、タクシン氏とクラブの買収交渉は難航。同時期に来シーズンのセリエA昇格を決めたユベントスから誘いを受けたため、一時はプレミアでの再挑戦に強い関心を示していたラニエリは、あっさりとマンC行きを諦めている。

「マンCはクラブとして再出発する計画を立てている。私も興味は持っていたが、いまだに買収は決定しておらず、時間だけが過ぎてしまっている。そんな時に、ユベントスから話があった。私にとっては、本当にサプライズだった。まったく予想もしていなかったから驚いたよ。しかし、ユベントスのようなビッグクラブの誘いを断ることは出来なかった」

 ラニエリを逃したマンCだが、現時点ではセビージャのファンデ・ラモスにターゲットを絞っているようだ。セビージャで約6年間指揮を執り、レアル・マドリーやバルセロナとリーグ優勝を争う強豪にまでチームを育て上げたラモスは、イングランドでの新たな挑戦に意欲を燃やしていると言われている。セビージャとの契約は2008年までだが、違約金を支払うことで招聘は可能。セビージャの広報担当は「ファンデは契約更新の交渉中」とのコメントを発表しているが、スペインリーグ終了を待って、マンCの監督就任に向けた交渉がスタートする見込みのようだ。

 ピアス前監督の解任以降、難航を極めているマンCの監督人事。ラモスとの交渉を成立させるためにも、最優先とすべきは、クラブの買収を一刻も早く成立させることと言えそうだ。