来シーズンのセリエA昇格を決めたユベントスやスペインのバルセロナなど、欧州を代表するビッグクラブが、リバプール所属のMFを獲得すべく争奪戦を開始している。その選手とは、マリ代表の守備的MFモハメド・シッソコだ。

 ラファエル・ベニテス監督の誘いを受け、2005年7月にバレンシアから移籍したシッソコは、ここまでリバプールで36試合に出場。守備的MFとしてポジションを確保するなど、指揮官から高い評価を受けていた。しかし、スティーブン・ジェラードやシャビ・アロンソなど、中盤センターに好選手を揃えるリバプールでのポジション争いは熾烈を極め、さらに追い討ちをかけるように、今年1月の移籍マーケットで、ウェストハムから同じく中盤センターを主戦場とするMFハビエル・マスチェラーノが加入。その直後から、シッソコの出場機会は徐々に減少しはじめた。

 この状況に、来シーズン以降の起用法について指揮官との話し合いを希望するシッソコは、「リバプールに残留するなら、もっと出場機会が必要だ」と公の場でコメントを発表し、リバプール側の反応を伺っている。

 新経営陣を迎えて始めてのシーズンオフとなるリバプールは、今夏の移籍マーケットでビッグネームの獲得が予想されている。その獲得リストには、中盤の大物選手も含まれているとの噂もあり、シッソコの去就はますます微妙な状況だ。ビッグクラブから引く手あまたの22歳は、サッカー人生を左右する決断を迫られている。