バルセロナのカンテラの至宝ボージャン・ケルキックが来シーズン、フランス・リーグ1のサンテティエンヌにレンタル移籍する、と地元有力紙“スポルト”が伝えた。ボージャンが所属するバルセロナBの3部リーグ降格が決まり、3部でのプレーはボージャンの成長の妨げになるとの判断からクラブ側はボージャンの期限付き移籍の話を検討しており、先日にはオランダのアヤックス行きが濃厚との噂も上がっていた。しかし、バルセロナとサンテティエンヌとの良好な関係がボージャンのレンタル移籍の合意を可能にしたようだ。

 U-17ヨーロッパ選手権で優勝したU-17スペイン代表のエース、ボージャンは現在、16歳ながら異例ともいえる飛び級招集で6月5日に行われるグルジア戦でのU-21スペイン代表にも招集されている。各年代で引く手あまたのボージャン。いかに期待がかかっているかの現れでもある。

 その一方、ボージャンが期待の新星であるとはいえ、バルセロナのトップチーム昇格は現実的に難しい。たとえ昇格したとしても出場する機会はほとんどないと考えられる。プレーすることが何よりも大事な時期にその機会が奪われては成長は望めない。かといって、下のレベルのリーグでプレーしても意味はない。今、ボージャンにとって重要なのは競争力のあるリーグでプレーし、経験を積むことだ。そういう意味でもサンテティエンヌへのレンタル移籍は彼にとってプラスとなるのは確か。ボージャン本人、そして家族の意向を確認した上で最終判断が下されることになると思われる。来シーズン、リーグ1でプレーするボージャンの勇姿を見ることができるだろうか?

(スペイン通信)