リーガ優勝争い真っ最中のバルセロナだが、クラブの首脳陣らは来シーズンの補強に向けても奔走している。バルセロナが契約をまとめなければならないポジションの一つにフォーワードが挙げられる。ハビエル・サビオラ、サンティ・エスケーロの退団はほぼ決定的と言われており、手薄になるフォワード陣の補強が火急の任務である。

 すでに何人かの候補に絞っているようだが、昨シーズン退団したヘンリク・ラーションタイプのフォワードを探し求めるバルセロナは、ロイ・マカーイ(バイエルン・ミュンヘン)、ティエリ・アンリ(アーセナル)、ディエゴ・フォルラン(ビジャレアル)の3選手をトップ候補に挙げているようだ。

 とはいえ、これからバルセロナに加入するフォワードにはスタメンの座が約束されているわけではない。バルセロナにとってサミュエル・エトーが第1フォーワードであることは変わらないし、スタメンが確約されないことを承知の上で移籍することが大前提だ。しかし、全く出場機会がないというわけではない。アフリカネーションズカップ2008・ガーナ大会のグループ予選を戦っているカメルーンは、現在グループ5で3戦3勝とトップを走っており、08年1月20日〜2月10日までガーナで開催される本大会に出場することはほぼ間違いなく、当然エトーが参加することになる。となると、エトーは最低でも数週間はチームを離れることになり、この間のリーガ、国王杯ではエトーの代わりにスタメンの座が保証されるといっていい。

 第2フォワードとしての立場を受け入れ、なおかつチームへの犠牲的精神を持ち得るフォワードを探し続けるバルセロナだが、そのハードルは高い。マカーイもアンリもフォルランも所属チームではスタメンでプレーしており、第2フォワードとして立場を受け入れバルセロナに移籍することは難しいと思われる。ライカールト監督もチキTDも移籍市場の動向を伺っているところだが、バルセロナの“9番”探しはすんなりいうだろうか?今後の動きに注目したい。

(スペイン通信)