欧州CL決勝トーナメント1回戦、敵地グラスゴーでの対セルティック(第1戦)を前にACミランの天才MFアンドレア・ピルロ(27)がサポーターに“FKゴール”を公約した。20日付のガゼッタ・デッロ・スポルト紙のインタビューの中でピルロは「敵地グラスゴーでの1点は重要な意味を持つ」と切り出した。

天才司令塔として頭角を現した若きピルロも、ACミラン移籍(01−02)元年のセリエA出場はわずかに18試合(2得点)。各国代表を揃えるACミランでトップ下のポジション奪取は至難の業だった。豊富なアイディア、精密なロングパス、そして芸術的FK。宝の持ち腐れ状態打破に向け、アンチェロッティ監督が出した結論は“レジスタ(演出家=中盤の底からゲームをメイク)転向”。監督の思惑はピタリとはまり、ピルロは翌季からチームの中心選手に成長、今では「ACミランの出来はピルロ次第」との声まで挙がっている。

アンチェロッティ監督が「エレベーターのような急激な落差」と評する無回転FKも昨季にマスターした。決戦を前にピルロは「無回転?いや、今は壁を越えて曲げる典型的なFKに磨きをかけている。(絶好の位置でのFKが)訪れることを期待しているし、楽しみに待っていて欲しい」とサポーターに“FKゴール”を公約した。

佐藤 貴洋