ユベントスMFパベル・ネドベド(34)が“5試合出場停止処分”に不満を爆発、現役引退を示唆する事態にまで発展した。事の発端は2日に行われたセリエB第14節、敵地でのジェノア戦(1−1終了)に遡る。試合終盤、ネドベドは相手DFフランチェスコ・ベガ(32)の足首を削り、ステファノ・ファリーナ主審からレッドカードを提示され一発退場となっており、4日のスポーツ裁判はネドベドに対し“5試合の出場停止処分”を言い渡している。

予想以上に重い処分に、ネドベドは代理人を通じ「ジダンの頭突きは3試合だったはずだ。5試合の出場停止になるような事を俺がやったのか?政治力が影響するようでは、もうサッカーから身を引く覚悟は出来ている」と引退を示唆する強烈メッセージを送った。

確かにあのファウルで5試合の出場停止処分はありえない。だが、問題は別にあった。レッドカード提示にぶち切れたネドベドが、抗議する際にファリーナ主審の左足を右足で踏みつけている問題のシーンが発覚。審判に対する侮辱行為を考慮したうえで、重い判決が下されたと見られている。

セリエA昇格が現実味を帯びてきたなかでのネドベド離脱。これにはデシャン監督も「余程の事ではない限り、5試合出場停止にはならないはずだが。確かにその時のネドベドは怒り心頭だったが、故意に審判の足を踏みつけたとは思えない」と頭を抱えている。開幕当初の「−17p」ペナルティは仲裁判決により「−9p」に軽減、セリエA無条件昇格圏内となる2位にまで上り詰めたユベントスだが、想定外の壁に直面してしまった。