「実力は認めない」今井絵理子氏と生稲晃子氏の政務官就任に旧安倍派議員が明かす“悔しい胸の内”とトンデモ起用理由
第2次石破内閣の発足に伴い、新たに副大臣と政務官が発表された。同人事は大きな議論を呼んでいるようで……。
「第1次石破内閣では、発足直後に総選挙が決まり副大臣と政務官は岸田内閣時から留任しました。つまり、異例の“居ぬき内閣”だったわけです。今回は総選挙で落選した閣僚の交代と、副大臣以下の人事が焦点でした。
特に注目を集めたのは、2人の政務官ですね。参議院議員の生稲晃子議員と衆議院議員の今井絵理子議員が、それぞれ外務政務官と内閣府政務官に起用されました。今さら言うまでもなく、“いわくつき”のアイドル出身議員です。
今井氏は2023年7月、自民党女性局のメンバー38名でフランス研修に行った際、まるで観光旅行を楽しむような写真をSNSにアップして大炎上。当時、批判が殺到すると、今井氏は《無駄な外遊ではありません》《また追って活動報告します!!》などと反論しましたが、その後なんの説明もありません。
一方、生稲氏は初当選を決めた2022年7月の参院選に出馬した際、NHKの候補者アンケートで『無回答』を連発したほか、開票時も『不勉強』を理由に各局の選挙特番への出演を拒否。少なくとも外交分野に詳しいと聞いたことはなく、それから勉強はしているのでしょうが、わずか2年半で、いきなり外交の中心ポストがつとまるのか。両氏の起用に疑問の声が出るのは当然でしょう」(政治部記者)
実際、X上では、
《芸能人崩れでも務まるほど外務政務官ってチョロい役職なんだ》
《フランス視察はムダじゃない。視察の活動報告書を出します。と言って、一向に出す気配がない大嘘つきが何で政務官なんだ》
《は?生稲晃子が外務政務官? 大丈夫か日本……》
と、批判の声が噴出している。先の政治部記者が苦笑してこう続けた。
「じつは今井さんは2度めの就任なんですよ。そもそも政務官は当選1、2回の与党議員が就くポストで、特に抜擢ではありません。もともと、裏金に関わった議員は外される予定でした。とくに今回は若手で再選された議員が少ないので、人材が乏しかった面もあります。
今井さんの場合、沖縄米軍基地移設問題や身障者福祉などは内閣府の管掌領域なのでそれなりに合っています。一方、生稲さんの場合は、安倍晋三元首相に事務所にいた方が公設秘書になっています。この秘書は外交政策に精通しているので、この人の手腕に期待しての任命でしょう。こうした人事は永田町ではよくあることですが、国民にとっては“トンデモ”な理由でしょうね」
政務官になると、同じ国会議員でも待遇が変わってくる。今回、裏金事件を理由に多くの議員が“役職ナシ”となった旧安倍派の議員はこう語る。
「政務官になると公用車が優先して使えるようになるんですよね。しかも公用車は、タクシーなどよりも優先されて党本部や勉強会のホールの玄関先までつけることができるんです。先に名前が呼ばれて、公用車がさっと目の前を通る光景は羨ましいもんです。若手を迎えるための公用車に割り込まれて、複雑な表情で公用車を見送るベテラン議員をよく見ます。今後、生稲さんに『じゃあ、お先に』と言われることになると思うと、やはり悔しいですね……。当然ですが、彼女たちの実力を認めていませんから」
そんな議員同士の心の葛藤も、国民にはなんら関係ない。