ドジャース・大谷翔平投手(30)が14日(日本時間15日)、今季のMLB最強チームをファンと専門家の投票で選ぶ「ALL MLB」のファーストチームに指名打者部門で選出された。大谷はエンゼルス時代の21年に指名打者、22年に先発投手、23年に先発投手&指名打者の2部門でファーストチーム入りしており、4年連続での“最強チーム入り”となった。

 米ラスベガスで行われた表彰イベント「All MLB Awards Show」内で発表された同賞。「ALL MLB」ではレギュラーシーズンの成績を対象にリーグ関係なく先発投手5人、救援投手2人、外野手3人、他のポジション1人ずつが、ファーストチーム、セカンドチームに分けて選出される。

 19年に表彰が始まったばかりの歴史の浅い賞だが、守備力のベストナイン「ゴールド・グラブ賞」、打撃のベストナイン「シルバー・スラッガー賞」、MVPなどはア・リーグ、ナ・リーグそれぞれで表彰されるが、「ALL MLB」は、リーグに関わらず選出されるため、価値の高いものとなっている。

 大谷のファーストチーム入りは21年から4年連続。セカンドチームにも21年に先発投手、22年に指名打者で選出されている。22年は指名打者ではなかったとはいえ、4年連続ファーストチーム入りは、大谷ただ1人だ。

 今季の大谷は、自己最多54本塁打、130打点で2冠王に輝いただけでなく、打率3割1分、59盗塁もリーグ2位。主要打撃部門ではほぼ全ての部門で上位に入る大活躍を見せた。日本人初のトリプルスリー(3割、30本塁打、30盗塁)をマークしただけでなく、史上6人目の「40―40」(40本塁打、40盗塁)を達成し、史上初の「50―50」にも到達して最終的には「54―59」まで数字を伸ばした。さらにメジャー7年目で初めて出場したポストシーズンではパドレス、メッツ、ヤンキースを破ってワールドチャンピオンに立った。

 野手で「ALL MLB」のファーストチームに入ったのは捕手はコントレラス(ブルワーズ)、一塁はゲレロ(ブルージェイズ)、二塁はマルテ(ダイヤモンドバックス)、三塁はラミレス(ガーディアンズ)、遊撃はウィット(ロイヤルズ)、外野はジャッジ、ソト(ともにヤンキース)、ベッツ(ドジャース)、指名打者が大谷(ドジャース)だった。

 セカンドチームの野手は捕手がペレス(ロイヤルズ)、一塁がハーパー(フィリーズ)、二塁がアルテューベ(アストロズ)、三塁がマチャド(パドレス)、遊撃がリンドア(メッツ)、外野がデュラン(レッドソックス)、T・ヘルナンデス(ドジャース)、メリル(パドレス)、指名打者がアルバレス(アストロズ)だった。

 ◆ALL MLB 2019年にMLB機構が創設。リーグの隔たりをなくしたメジャー全体のベストチームを作る。ファン、メディア、リーグ関係者などの投票で選出される。先発投手が5人、救援投手が2人、外野手が3人で捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、指名打者はそれぞれ1人で、ファーストチーム、セカンドチームが選出される。

 ◆大谷の今季の主な表彰

 ・週間MVP4回

 ・月間MVP1回

 ・本塁打王

 ・打点王

 ・老舗スポーツメディア「スポーティング・ニューズ」の年間最優秀選手

 ・選手会ナ・リーグ最優秀野手

 ・正力松太郎賞特別賞

 ・シルバースラッガー賞(DH)