首相に選出された石破茂氏

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 11月11日に召集された特別国会で首班指名選挙がおこなわれ、自民党石破茂氏が第103代内閣総理大臣に選出された。

 10月27日に投開票がおこなわれた衆院選では、与党の自民党と公明党が過半数割れ。野党第一党となった立憲民主党の野田佳彦代表が、野党に対し、自身への首班指名を呼びかけるも実現せず、決選投票を経て石破氏が選出された。

 この流れは事前に予想されていたものだが、まさに新首相が選ばれようとするその場で、石破氏はあろうことか、目を閉じて居眠りしているかのような場面が映し出されてしまった。

 林芳正官房長官は記者会見でこの件を問われ、「風邪気味で風邪薬を服用していたと聞いている」と釈明した。

 だが、X上では、

《寝て起きたら総理大臣になってたのほんと草すぎる》

《仕事中に寝ないでくださいね》

 といったツッコミの声が相次ぎ、大荒れの模様だ。ネット上での怒りは、それでも収まりそうにない。石破氏は、11日にXを更新し、《103代内閣総理大臣を拝命いたしました。厳しい内外の環境の中、国家国民のために、微力を尽くして参ります》とつづったが、この決意表明にまで、注文がつく事態になっている。

 Xでは、

《そもそも“微力を尽くす”って何だよ全力出せよ》

《リーダーが「微力を尽くす」って言うの初めて聞いた》

 といった声が相次いでいる。

 国会議員の職務中の「居眠り」のほか、スマホを持ち込んでの「ネットサーフィン」や仕事と直接関係のない「読書」はたびたび、批判のやり玉にあがる。

 ただ、はたして石破氏の居眠りは “常習” なのか。政治部記者が語る。

「石破さんの場合、以前には予算委員会や、本会議でも、居眠りするようなことは、私が見る限りなかったと思います。本会議場で、あんな居眠り状態を見るのは珍しい。よっぽど疲れがたまっていたんだと思います。委員会でも本会議場でも、なにか本や資料を持ち込み、熱心に読んでいる姿は、何回も見ています」

 とはいえ、いくら風邪薬によるものだとしても、今回向けられた手厳しい批判はまっとうなもの。これから石破氏はどうすべきなのか。前出の政治部記者が指摘する。

「石破さんは、前回の組閣時の集合写真が締まりのないヨレヨレの姿だったことで、“敬老会の慰安旅行” や “だらし内閣” といった不名誉なキャッチフレーズがつけられてしまいました。

 さらに、裏金問題を受けて無所属で出馬した自民党系議員の会派入りを打診するなど、節操のなさも指摘されます。とかく頼りない印象を与えがちなので、今後は強いリーダーシップを発揮していく必要があるのでは」

 厳しい国会運営が予想される石破政権。もしや、夜な夜な策を練って、睡眠不足だったのかもしれないが……。