――こういう言い方はあれですが、いわゆる毒親だったのでしょうか。

黒木:そうですね。母を反面教師としながら「母娘とは、家族とは」を考え続けています。これが型にはまらない母娘関係を築く秘訣になっているのかも。それと娘には「あなたのために働いている」は、絶対に言いたくない。これは私が実際に母から言われた言葉で、すごく嫌だった記憶があるんですよ。

――仕事のことについて、これまで一度も「娘のためにやっている」と思ったこともありませんか?

黒木:ありません。でも、私がやりたいことをやっている姿を見ていて欲しいとは思います。

◆子どもは親を捨てることができる

――今後の娘さんとの関係はどうなっていくと思いますか?

黒木:それは娘次第でしょうね。ただ、いつも「子どもは親を捨てることはできるよ」とは言っています。親から子の縁を切るってパターンはほとんどないと思います。でも、子は親を選べないからこそ、いつか私が捨てられることはあるかもしれないと良くも悪くも考えているんです。

――縁切りをされることも覚悟の上である、と。

黒木:私は娘が幸せであればそれでいいんです。生まれてからずっと一個人として接していますからね。母としての私のスタンスに、今後も変化が生じることはないとハッキリと言えますよ。

――ありがとうございました!

<取材・文・撮影/もちづき千代子>

【黒島歩】
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