8日の債券市場で、先物中心限月12月限は小反発した。米連邦準備制度理事会(FRB)は7日までに開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で、2会合連続の利下げを決めた。パウエル議長の記者会見などを受け、12月の利下げの可能性が意識されるなか、米長期債価格が上昇(金利が低下)し、円債相場を支援した。

 8日は財務省による利付国債の入札や国債買い入れオペなど需給イベントがなかった。直近の円安基調を受けて日銀による早期の追加利上げ観測がくすぶるなか、円債の上値を追う投資主体は限られた。外部要因以外に手掛かり材料が乏しく、日中は持ち高調整主体の動きとなった。

 先物12月限は前営業日比5銭高の143円57銭で取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は横ばいの1.000%で推移。一時0.985%まで低下した後、再度上昇した。

出所:MINKABU PRESS