「再発防止しないの?」ベビーフードから“謎の肉片”混入でも公表なし、販売元の回答は
《和光堂はじめてのシリアルに異物があり、調べてもらったところ、何かの肉片だそうで…》
『はじめてのシリアル』に異物
11月4日、SNSに投稿されたのは、離乳食やベビーフードなどを販売する老舗ブランド『和光堂』の商品『はじめてのシリアル』に、茶色い異物が付着している写真だ。投稿者が『和光堂』に問い合わせたところ、“何かの肉片だが、それが何かの特定はできない”との報告書が届いたという。
「投稿主は、企業側がこれを公表しないことに違和感を覚えて、SNSで発信したとのこと。お子さんが食べるものなので、アレルギーなどの健康被害が起こらないよう、注意喚起を促す目的があったようです。ネットでは、その異物が“虫”のように見えるという指摘もあり、不安の声が広がっています」(食品業界に詳しいライター)
これについて、『和光堂』の商品を販売する『アサヒグループ食品』に問い合わせたところ、次のような回答があった。
「まず、お客様に大変ご心配をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。今回の異物混入について、お客様より申し出をいただいたのは事実です。社外の分析機関に依頼して、当該品の調査をしたところ、肉片に油脂が付着しているようなものであるという分析結果をいただいております。
しかし、それが何の肉片なのかの特定には至りませんでした。また、われわれの工場のライン及び、委託先の製造ラインから異物が混入した経緯は極めて考えにくく、出荷後に混入した可能性が高いという分析結果をいただいております」
なぜ、これを公表しなかったのかも聞いてみると、次のように回答した。
「われわれは食品を扱う会社ですので、食品衛生法や食品表示法に示されている食品事業者の責務の考え方に則りまして、健康被害の有無、拡大の可能性の有無、違法性の有無などをすべて鑑みて、今回は社外公表を行わず、お客様と個別にご対応させていただきました」
『和光堂』の異物混入は頻発
今回の件だけでなく、『和光堂』商品への異物混入は頻発しているようで、
「『和光堂』の“お客様サポート係”というX(旧ツイッター)のアカウントの返信欄を見ると、異物が混入していたという一般ユーザーの投稿に、かなりの頻度でお詫びメッセージを送っています。月に10件程度は、こうしたメッセージを送っており、すべての異物混入がXに投稿されているわけではないでしょうから、実際はどのくらいの頻度で発生しているのか……」(前出・食品業界に詳しいライター)
そんな中、今回のシリアルへの異物混入がSNSで拡散されると、
《なんで和光堂て異物混入改善されないんだろ》
《和光堂、あんなに異物混入頻発してるのに毎回対応雑で企業として不誠実すぎるよね。再発防止とかしないのかな》
《どれだけ異物混入してもBFコーナーはほとんど和光堂だし、少子化で他に新規参入もないだろうからあぐらかいてるとしか思えない》
などと、企業の姿勢への批判まで相次いだ。
過去に複数回、発生していると見られる異物混入の公表についても聞いてみたが、
「食品を扱う会社ですので、食品衛生法や食品表示法に示されている食品事業者の責務の考え方に則って、社外公表を行うのか、または個別にお客様とやり取りをするのかという実施判断を行っております。今後も品質向上に努めてまいります」
と、答えるにとどまった。
子どもが安心して口にできるよう、改善が求められている。