JRT四国放送

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東日本大震災で、原発事故などもあり大きな被害を受けた「福島の復興」についての出前授業が、11月7日に徳島県吉野川市鴨島町の吉野川高校で行われました。

この授業は、2011年の東日本大震災で大きな被害を受けた福島県の現状を、当時の記憶がない中高生に知ってもらおうと復興庁が2022年から全国で行っていて、徳島県内では今回が初めてです。

(復興庁 岡野正明企画官)
「現在でも避難を余儀なくされている方というのは、2万5959名いる。まだまだそこも、残されている課題としてあります」

授業には、吉野川高校の1年生85人が参加しました。

講師を務めた復興庁の岡野正明企画官は、福島第一原発の事故で現在も風評被害があることや、一部の地域では震災前と比べ居住者が3割しか戻っていないことなどを話しました。

このあと生徒らはグループに分かれ、被災地の復興状況をどうすれば伝えていくことができるか話し合い、それぞれが考えたことを発表しました。

(生徒)
「私たちは東日本大震災の復興状況について、震災を知らない人に対してSNSを使って伝えたいです」
「福島に美味しいものがたくさんあるけれど、放射線などの偏見によってあんまり知られていないのを聞いて、家族に対してパンフレットで伝えていきたいと思っています」

(復興庁 岡野正明企画官)
「震災から13年経っていますけど、まだまだ課題は残っています。大きい災害があった場合、同じような被害・犠牲を出さないために、皆さん一人一人が次はどうしたらいいのかっていうのを考えていただく機会になってほしい」

(生徒(震災当時2歳))
「原発のせいで帰れなくなった地域があったと聞いたので、僕がいま住んでいる地域もで災害によって帰れなくなってしまったら、やっぱり辛いことも多いなと改めて考えさせられた。きょうの話を聞いて、備えをもう少し強くしていけたらなと思ったり、家族とこういう情報について共有していけたらなと思いました」