本山力演じる“爺っつぁん”
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 山田孝之と仲野太賀がダブル主演し、白石和彌が監督を務める映画『十一人の賊軍』(公開中)で、圧巻の殺陣を披露する罪人の1人“爺っつぁん”を演じた本山力(もとやま・ちから)が「カッコいい」と話題だ。(※以下、本編の内容に触れています)

 本山が演じるのは、長州出身の剣術家だったが、新発田(しばた)で地主への強盗殺人をはたらき罪人となってしまった【罪状:強盗殺人】の“爺っつぁん”。素性は明かされないまま、見事な立ち回りや槍さばきを見せ、劇中では幾度となく窮地を救う老武者だ。劇中、十人の罪人たちはそれぞれに見せ場を持つが、その中でも本山のシーンはぴかイチのカッコよさ。長い槍を使った迫真の立ち回りで強烈なインパクトを残している。

 そんな“爺っつぁん”を演じた本山は、1969年10月7日生まれ、京都府出身の55歳。エキストラの仕事から始め、現在は殺陣技術の向上・発展と継承を目的に、東映京都撮影所を拠点に活動する「東映剣(つるぎ)会」所属の俳優。映画『壬生義士伝』や『座頭市 THE LAST』、「水戸黄門」や「暴れん坊将軍」シリーズなど、数多くの時代劇作品で活躍しており、話題の『侍タイムスリッパー』にも出演。白石監督の『碁盤斬り』でもそうだったように、多くの作品で斬られ役を担ってきており、時代劇の立ち回りには欠かせない存在だ。

 そんな本山が、主要キャストとして名を連ねた本作。SNSでは早くも、「爺っつぁんイケすぎ!!」「すごかった!!」「渋かった!強かった!」「痺れた!!」「めっちゃくちゃカッコイイ殺陣」と絶賛の声が上がっている。

 映画『十一人の賊軍』は、東映黄金期の礎を築いた脚本家・笠原和夫による幻のプロットを、『孤狼の血』チームが60年の時を経て映画化した集団抗争時代劇。戊辰戦争の最中、新発田藩で繰り広げられた歴史的事件、奥羽越列藩同盟軍(=旧幕府軍)への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた十人の罪人たちが<決死隊>として、憎き藩のために命を懸けて砦を守る任に就く姿を描く。山田、本山のほか、尾上右近、鞘師里保、佐久本宝、千原せいじ、岡山天音、松浦祐也、一ノ瀬颯、小柳亮太が罪人を演じる。(高橋理久)