【報ステ】「感情の抑制できずに殺害か」“闇バイト強盗”と関連は?ホテルで強盗殺人

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千葉県市原市のホテルで、従業員の佐伯仁美さん(56)が手を縛られたうえ、首を切り付けられ、死亡しているのが見つかりました。

【画像】「感情の抑制できずに殺害か」“闇バイト強盗”と関連は?ホテルで強盗殺人

現場付近にはゴルフ場や畑が広がり、住宅も立ち並ぶ地域です。

警察によりますと、1日午前7時半前、ホテルの女性店長から「女性従業員が縛られ倒れている。顔面が腫れ、意識と呼吸がない」と119番通報が入った。

女性は、ホテルの入口付近のフロントに倒れていて、その場で死亡が確認されました。また、客室にある精算機が壊されていたということです。

女性は夜間、1人で働いていたとみられています。遺体は顔が腫れ、刃物のようなもので首を切りつけられていました。

◆元埼玉県警捜査一課の佐々木成三さんに聞きます。
 

(Q.今回の事件の特徴から、どのようなことが見えるでしょうか)

元埼玉県警捜査一課 佐々木成三さん
「警察は強盗殺人事件と断定しているということは、現場の状況、精算機が壊されているということで、金品を強奪する目的で侵入したということを断定しているということです。そのほかに、被害者女性が緊縛されたなかで、顔が腫れた状態ということですが、緊縛したうえで、女性に暴行を振るっていることは明らかです。支配下に置いたうえで、さらに暴行しているわけですから、例えば、金品のありかを聞き出したということは十分に考えられます。その過程で、強盗目的で侵入していて、もともと殺害するということは計画的ではなくて、ナイフは持った状態で犯行に及んでいますので、現場の中で、大声を出された、顔を見られたなど、感情の抑制ができなくなって殺害に至ったということが考えられます」

(Q.現場はホテルのフロントで、防犯カメラも設置されていると思いますが、そのあたりどうでしょうか)

元埼玉県警捜査一課 佐々木成三さん
「ホテルには防犯カメラがあると思いますし、入るとすぐ捕まると想像はできるのですが、捕まるリスクを全く考えていない、素人の犯行だと考えます」

(Q.気になるのは、一連の闇バイトで実行犯を募る強盗事件との関連です。警察は「関連を視野に入れている」としていますが、どう見ますか)

元埼玉県警捜査一課 佐々木成三さん
「今の捜査状況においては、闇バイトと関連する否定できる資料がない。手口はかなり類似している。女性を緊縛して、強盗目的で侵入している。これは闇バイト関連を視野に入れた状態で捜査をしなければいけないと。点が線になったときに事件が解明していくと思います」

(Q.複数犯でしょうか)

元埼玉県警捜査一課 佐々木成三さん
「女性を緊縛しているということは、1人の男性では、かなり難しいと思います。複数犯いるというのは十分、考えられます。これまでの一連の闇バイトの事件と類似しているのが、捕まるリスクを考えていない。自ら選んだ場所ではないというのも類似していると感じています」

(Q.これまでの事件では、一軒家が狙われています。今回はホテルということで、この違いをどう見ますか)

元埼玉県警捜査一課 佐々木成三さん
「この闇バイトのグループは、当初は貴金属店を狙っていました。そこから路上強盗もやっています。そこから、一般民家に移行しているということはターゲットを変えてきたと。一般民家だと捕まってしまう。お金が得られないということで、再び、ターゲットを変えたということが十分、考えられると思います」


(Q.こうした強盗・凶悪な犯罪が続き、正直怖いなと思いますが、私たちが身を守るため、より効果的な防犯対策はあるのでしょうか)

元埼玉県警捜査一課 佐々木成三さん
「闇バイトによる強盗事件に限っては、素人の犯行。素人でもわかる防犯システムを取り付けてほしいと思います。例えば、自宅の中に、光とか音、声で威嚇できる防犯システムをつくってほしいと思います」